ブログ

正論を振りかざす前に相手の気持ちに寄り添う

正論を振りかざす前に相手の気持ちに寄り添う


私が提供するストレングスファインダー®研修の場合、自己理解、他者理解を深めていただくために、参加者お一人おひとりのプロファイリング(資質の組み合わせによる傾向性の解説)をすることが多いです。

いわゆる研修の場合、一般向けの講座と違い、ある意味半強制で参加されている皆さんなので、全員が前のめりなわけでは当然ありません。

こちらの解説をうなずき、納得しながら聴いてくださる方もいれば、そうでない方も必ずいます。

そもそもプロファイリングって仮説に過ぎないので、本当にピンと来ないことも当然あると思います。

そして一部の方にとっては、自分のことを解説されることが気恥ずかしくてイヤだったり、決めつけられているようでイヤだったりもすると思います。

そういう雰囲気を自分が感じたときにどう対応しているかというと、こんな言い方をしています。

「この資質の組み合わせだとこういう傾向になりそうだとの仮説をお話ししているので、受け取れるところだけを受け取ってくださいね」

研修の中で一人ひとりと時間を掛けて向き合うことはできませんので、相手の方に何が起こっているかは当然わかりません。

それでも、何かしら理由があってそうなっているわけなので、研修に前のめりに取り組むことを強要しても意味がないと思うのです。

とは言え私も「責任感」持ちなので、心の中では『会社のお金で研修に参加してるんだからもっとちゃんとしろや!』的に突っ込んでる自分もいたりするわけですが…(笑)

それでもそういう態度を表に出さず踏みとどまっているのは、前回の記事にもつながりますが、ただ正論をぶつけても事態が好転することはないと思うからです。

先日電車内で電子たばこを吸っていた男に注意した高校生が、暴行を受けて大けがをする事件がありました。

それに対しTwitterで「それを止めようとしなかった周囲の人にも責任がある」的な正論を吐いている人がプチ炎上していました。

「その場にいなかったあなたにそんなことを言う資格はない」的に。

ここでは、ことの是非は議論しませんが、一般論として正論を主張するだけではそれがどれだけ正しいことであっても納得感をもって伝わることはないように思います。

正論そのものは大事。

こういう社会であるべきだとの理想を持つことも大事。

それでも人は感情を持つ動物なので、合理性だけでは動きませんし、動けません。

だから、動けない相手の気持ちに寄り添うことも必要なのだと思います。

上の例で言えばひょっとしてこんな言い方だったら少なくない人に納得感をもって届いたのかもしれませんし、前向きで建設的な議論につながったかもしれません。

「周囲にいた人たちもそんな凶暴な男に立ち向かうには勇気が必要ですよね。

それでも勇気を出して立ち向かう人が何人かいて、協力し合い、対処していれば、高校生も大けが、そして心の傷を負うこともなかったのかもしれません。

そういう社会にしていくためには何が足りなくて何が必要なのか、考えていく必要がありますね」

コロナのせいもあり、社会全体が両極に分断されギスギスしている感があります。

そういう状況下だからこそ、ただ正論をぶつけるのではなく、一旦相手の立場に立ちその人の気持ちに寄り添ってみることが大事だと思います。

自戒を込めて。

-----------

新プログラム リリース!

第5期 録画、録音視聴 募集中!!

※詳細は、上記画像をクリックしてください。
無料メルマガ「才能を活かして自分らしく楽に生きる方法」

思考を緩め、人間関係を改善し、自分らしく楽に生きる方法を、ほぼ毎日お届けしています。

メルマガ読者限定の特典も提供しています!