1on1で、頼んでおいた仕事の進み具合を聞く。進んでいない様子なので、「なんでやってないの?」と聞いてしまう。すると、部下からの報告が少しずつ減っていく。
「なんでやってないの?」は、形は質問でも、受け取る側には質問として届きません。部下が返せるのは言い訳か沈黙のどちらかで、どちらを選んでも部下の側が損をします。同じことを聞くなら、「どこで止まってる?」「何が障害になってる?」です。
「なんでやってないの?」は、なぜ質問として届かないのか
「なんでやってないの?」は、文の終わりに「?」が付いています。ですから、聞いている側は質問のつもりです。
ところが、この聞き方は、「やっていないこと」を確定させています。聞かれた部下には、答えを求められているというより、やっていないことを確かめられているように聞こえるのだと思います。
部下が返せるのは、言い訳か沈黙だけ
では、部下はどう返せばよいでしょうか。
1つは、言い訳です。忙しかった、別の仕事が入った、と理由を並べます。もう1つは、黙ることです。何を言っても責められそうなので、口を閉じます。どちらを選んでも、部下の側が損をします。
こうしたことが続くと、部下は上司に何かを話すこと自体を避けるようになります。報告が減っていくのは、このあたりに理由があるのだと思います。
同じことを聞くなら「どこで止まってる?」「何が障害になってる?」
聞きたいことが「仕事が進んでいない理由」なら、聞き方を変えるだけで届き方が変わります。まず「どこで止まってる?」、続けて「何が障害になってる?」です。
「どこで止まってる?」は、やっていないことを責めていません。仕事の途中のどこかに止まっている場所がある、という前提で、その場所を一緒に探そうとしています。部下も、言い訳か沈黙かを選ばなくてよいので、状況を話しやすくなると思います。
止まっている場所が分かったら、「何が障害になってる?」と聞きます。目を向けているのは、部下ではなく、仕事を止めているものです。部下は責められている感じがしないまま、何がじゃまをしているのかを話せます。障害が分かれば、上司が取り除けるものなのか、一緒に考えるものなのかも見えてきます。
私が1on1の場で大事にしたいのは、結論を出す前に、本人が見ていた状況を知ることです。止まっている場所と障害が分かれば、その先が見えてきます。
明日の1on1で試すこと
明日の1on1で、「なんでやってないの?」と言いそうになったら、その手前で1度止まってみてください。そして「どこで止まってる?」に言い換え、続けて「何が障害になってる?」と聞いてみます。
部下の返事を聞いたら、すぐに結論を出さず、止まっている場所と障害の話を最後まで聴きます。報告が減るのを止めるには、部下が「話しても損をしない」と感じられることが先だと思います。
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