伝えるということは、自問するということ
伝えるということは、自問するということ 遅刻することなど滅多になかったあなたの部下が、ここ数日遅刻を繰り返し仕事中も眠そうにしています。 そんな彼にあなたはこういうかも知れません。 「最近遅刻ばっかりしてるじゃないか。もっとしっかりしろ!」 果たしてこの言い方で、伝えたかったことが相手に届くでしょうか? 届くかも知れないし、そうでないかも知れません。 ここには「(遅刻を繰り返す)お前はたるんでいる。」というようなメッセージが暗に込められていそうです。 もし、彼が最近親の介護で夜もろくに眠れず、それをあなたに言えずにいたとしたら? 人は悪気なく、自分の世界で作り上げた架空の事実を、あたかも本当の事実であるかのごとく他人に伝えてしまうことがあります。 自分の世界では事実のように見えていても、相手にとって事実でなければ相手は受け取れないかもしれません。 架空の事実は、きっとこんな風に作られていきます。 [客観的事実] 今年に入って先月までは一回も遅刻をしていなかった部下が、今月はこれまでに5回遅刻をしている。 [信念] 社会人たるもの時間を守るのは当たり前で、そのために自分を律するべきだ。 [客観的事実]+[信念]=[主観(的事実)] 遅刻を繰り返すあいつはたるんでいる。(と感じている。) 主観に良い・悪いはありません。人それぞれに違うだけです。 そして、人それぞれに違うものだけに、それを事実としてお互いに共有することは、本来難しいことなのでしょう。 ある人の行為に対し「あなたは(あいつは)○○だ」というような考えが浮かんだら、こう自問するようにしています。 「それは相手と共有できる事実だろうか?」 …と。
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