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チームで遠慮して言い出せない人が、強みを役割にすると動き出す

「みんないい人たちなのに、なぜかチームの空気が重い」「会議になると、お互い顔色をうかがってしまってシーンとする」。そんなこと、ありませんか?

こういうとき、本当は言いたいことがあるのに、遠慮して黙っている人がいます。でも、そういう人も、自分の強みを活かせる役割が決まると、自信を持って話し出します。「自分はこの強みで役に立っていいんだ」という許可が出るからです。

以前実施したストレングスファインダー®(クリフトンストレングス®)の研修で、このモヤモヤの正体を探るために、ちょっと意地悪な実験(ワークショップ)をやってみました。テーマは、「S市 100周年記念フェスティバル」の企画です。予算が減るピンチの中で、それぞれの強みが連鎖してチームが動いていく様子を、順にご紹介します。

チーム全員で、予算内で最高のイベントを作り上げるというミッションでした。たった1日で来場者1万人を集めて、市の魅力をPRします。使える予算は1,000万円までで、1円でもオーバーしたら失格です。

手元には、買い物メニュー表が配られます。豪華な花火大会、有名アイドル、地元の学生ボランティアなど、魅力的な選択肢が並んでいて、それぞれに集客数、コスト、リスクが決まっています。

役割を決めずに話し合うと、チームはどうなるのか?

まず、役割を決めずに、そのまま話し合います。すると、どのチームも、不思議と同じような空気に包まれます。

「花火もアイドルも呼んじゃおうよ!」と勢いで盛り上がるのですが、誰も電卓をたたいていません。「あれ、予算オーバーしてるな」と気づいても、「せっかく盛り上がってるし、水を差したら悪いかな」と言い出せません。結局、誰が決めるのかわからないまま、時間だけが過ぎていきます。

みんな能力はあるんです。でも、「自分がどこでアクセルを踏んでいいのかわからない」という遠慮が、チームの足を止めていました。

強みを役割にすると、遠慮していた人はどうなるのか?

ここで一度ストップして、「次は、自分の資質を活かせそうな役割に就いてから再開してください」と伝えます。用意したのは、プロデューサー、広報、調整役、事務局長などの5つのポジションです。自分の強みを活かす役割が決まると、みんなの顔つきが変わります。

たとえば、分析思考や慎重さを持っている方が、「リスクを見つけるのは得意だから」と事務局長に手を挙げたとしましょう。これは、わかりやすくするための架空の例です。さっきまで遠慮して黙っていたその方が、自信を持ってこう切り出します。

「みなさん、花火大会は素敵ですが、もし雨が降ったら中止になりますよね。そうすると予算だけ消えて集客ゼロです。ここだけは保険をかけておきませんか?」

これは、文句ではありません。事務局長としての立派な貢献です。「自分はこの強みで役に立っていいんだ」という許可が出ると、人はこんなにも生き生きと動き出すんですね。

予算が減ったとき、チームに何が起きたのか?

ワークが終わる直前、プロジェクターに「緊急速報」が映ります。市長からの連絡です。「すまん!市の計算ミスで予算が減っちゃった。1,000万円から700万円にカットするね。でも目標の1万人は絶対集めてね。足りない分は、みんなの知恵と汗でなんとかして!」

「ええーっ!?」と、会場から悲鳴が上がります。でも、役割がはまっているチームは、ここからが速かったんです。ピンチになった瞬間、それぞれの強みが連鎖反応を起こし始めました。

プロデューサーは、戦略性や最上志向などを活かして決断します。「中途半端なものを作るくらいなら、思い切って変えよう!」と、瞬時にパズルを組み替えます。お金のかかる外注はやめて自分たちで運営し、浮いたお金でメインゲストだけは死守します。

広報担当は、活発性やコミュニケーションの熱量で動きます。「人手が足りないなら、私がなんとかします!」「広告費がないなら、駅前でビラ配りしてきます!」と、市長の言う「知恵と汗」を、その行動力でカバーしに行きます。

調整役は、共感性や調和性で、ピリピリしそうな空気をふんわりと包み込みます。「予算は減っても、チームの仲まで壊したくないよ」と声をかけます。

「相互依存」とは、どういうことか?

ワークを終えたとき、目標を達成した喜び以上に印象的だったのは、チームの間に流れる信頼感でした。このワークで体感していただきたかった一番の目的は、「相互依存」です。

それは単なる助け合いではありません。強みを活かし合い、弱みを補い合うことで、一人では到達できない成果を生み出すことです。「あの人がリスクを見てくれるから、私はアクセルを踏める」「あの人が決断してくれるから、私はサポートに徹することができる」。こうして自分の背中を預けられる役割分担ができると、仕事は驚くほどスムーズに進みます。

苦手なことは、困っていないなら、そのままでいいと私は考えています。困っているなら、①自分の強みで補う ②人を頼る ③そこそこ頑張る、の3つから選びます。②の「人を頼る」は、この相互依存と重なります。

自分たちのチームの資質を使う研修

S市のワークは、研修の中で行ったものです。強みを活かすチームづくり研修では、参加者全員の34資質の結果を一覧にして、チームの顔ぶれに合わせて進めます。自分の資質の傾向を知り、自分と違う資質の人を知って、どんな場面でどう発揮すれば貢献できるかを話し合います。

人数や時期が決まっていなくても、ご相談いただけます。研修のご相談は無料です。内容は、こちらのページにまとめています。 https://heart-lab.jp/training/

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上記はギャラップに承認されたものではなく、ギャラップの認可も推薦も受けていません。クリフトンストレングス®(ストレングスファインダー®)に関する意見、見解、解釈は、株式会社ハート・ラボ・ジャパン代表 知識茂雄だけの考えです。

この記事を書いた人

知識茂雄

知識 茂雄ちしき しげお

株式会社ハート・ラボ・ジャパン 代表取締役

1986年に九州日本電気株式会社に入社し、半導体技術者として品質向上の業務に従事。2011年に人事総務部へ移り、社内教育・研修の企画と運営、コーチング研修・アサーション研修の社内講師を担当しました。2013年にギャラップ認定ストレングスコーチの認定を受け、株式会社ハート・ラボ・ジャパンを設立。13年・延べ5,000名超のプロファイリングを行い、コーチングを続けてきました。

ギャラップ認定ストレングスコーチ/国際コーチング連盟プロフェッショナル認定コーチ/日本プロフェッショナル講師協会認定講師

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