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クリフトンストレングス®(ストレングスファインダー®)34資質完全ガイド「包含」

ストレングスコーチの知識茂雄です。

人間関係構築力の資質である「包含」について解説していきます。

根源的な欲求、動機づけ

「包含」を上位に持つ人の根源にあるのは、人を区別せず、誰もが輪の中にいる仲間だと感じられるようにしたい、全員に居場所を与えたいという欲求です。

原語はIncluder。Include=含める、ですから「含める人」という意味合いです。日本語の「包含」に、包み込むの「包」の字が入っているのも、この資質のイメージによく合っています。どんな人でも輪の中に入れて包み込んでいく。包容力がある、ということでもあります。

この資質の本質は、人を区別しないことです。「包含」を上位に持つ人は、理屈抜きに、人は皆同じように価値のある存在だと感じています。だから、人種や性別、国籍、障害の有無などで人を区別しないし、区別することに意味を見いだしません。

だからこそ、輪の中に入っていない人を見ると放っておけないのです。その人にも、自分は輪の中にいる価値のある存在なのだと感じてほしい。もちろん無意識のことです。この「誰も仲間はずれにしたくない」という感覚こそが、「包含」という資質の核心です。

振る舞いの特徴

人を区別しない欲求は、まず「輪から外れた人に声を掛ける」という形で表れます。

「包含」を上位に持つ人は、自分のいる輪から外れて一人でぽつんとしている人がいると、放っておけない気持ちになります。そして実際にその人に声を掛け、自分たちの輪の中に引き入れようとします。仕事でも何かの活動でも、チームとして、仲間として、皆で一緒にやりたいという思いを強く持っています。「みんなで」「一緒に」が口ぐせになっている人もいるかもしれませんね。

輪に入れるだけではありません。全員に役割と居場所を与えます。そうすることで、その場にいる全員に、自分もチームの一員であり仲間なのだと感じさせることができるのです。チームに新しく加わった人にもすぐに居場所と役割を与えるので、その人は早く帰属感を持ち、素早く立ち上がって戦力になります。

外見や立場、その人が何をやってきた人かで、人を区別することもしません。どんな人であっても仲間として扱い、その人なりの居場所を与えます。無意識のうちに「否定されない」という安心感を相手に与えているので、人間関係に悩む人から相談を受けることも多いと思います。

そして、チームやコミュニティのメンバー全員とつながっている「包含」を上位に持つ人には、自然と情報が集まります。それぞれのメンバーの得意なところも知っているので、誰かに頼まれて人を紹介したりして、自分を中心に人のつながりが広がっていきます。人と人、人と情報とをつなぐハブのような存在なのです。

強みとして活かせている状態

この欲求が強みとして機能しているとき、「包含」を上位に持つ人は、周りの人に「ここにいていい」という安心感を与える人になります。

どんな人であっても、ありのままをまるっと受け入れる包容力があります。何ができる、できないに関係なく、ただいるだけで価値がある存在だと認めてもらえる。これがどれだけの安心感につながるでしょうか。実際に、「包含」を上位に持つ経営者や上司のいる職場は、離職率が低いと言われています。

ひとたび仲間になった人を、決して仲間はずれにすることがありません。だから周りの人は「何があってもここにいていいんだ」と感じられます。どんな失敗をしても見捨てられないという安心感が、その人に思い切った挑戦をする勇気を与えるのです。

成果の出し方にも特徴があります。身の回りの人を仲間に引き入れ、巻き込みながら事を為していくのです。人を区別しないので、結果的に多種多様な才能を持つ人が仲間として集まります。その一人ひとりに役割と居場所を与えながらまとめていけるのが、この資質の才能です。利害の異なるチームやグループの人同士も、その境界を超えてつないでいきます。

自分がハブになって、有益な情報が分け隔てなく全員に流れる。すると、メンバー同士の活発な情報交換の下で、お互いに協力し合って成果を出す組織ができあがります。「包含」は、目に見えない形でチームの力を上げる資質なのです。

妨げになってしまっている状態

同じ欲求が裏目に出ると、まず誰彼構わず輪に引き入れてしまいます。

無自覚でいると、何をやるにも身の回りの全員を巻き込もうとしてしまうのです。そこに10人いたら、10人全員が一つの輪の中にいることを求めてしまう。

でも、上位に持つ資質によっては、ある程度任されて一人でやる方が成果を出しやすい人もいます。そういう人にまで常に輪の中にいることを求めるのは得策ではありません。しかも、相手が「調和性」や「共感性」を上位に持っていると、「今はちょっと」と思っていても「一緒にやろうよ」と言われると断れないかもしれないのです。

こうなるのは、「包含」を上位に持つ人が、「誰もが輪の中にいたいはずだ」と自分の感覚を前提にしてしまうからだと思います。皆同じ仲間、という感覚が強いぶん、輪から外れている人を「居場所をなくして寂しい思いをしているに違いない」と思い込んでしまうのかもしれません。

しかし、人の感じ方は自分が思う以上に多様です。自ら望んでそうしているのか、それとも意図せずそうなって寂しい思いをしているのか。そこを確かめた上で、輪に引き入れるかどうかを判断することが大事です。

もう一つは、人数が増えすぎることです。たとえば誰かに食事に誘われたとき、一緒に行きたいという人がいたら断れないでしょうし、自分からいろんな人を誘うことすらあるかもしれません。悪気はまったくないのですが、少人数で気の置けない仲間と過ごしたい「親密性」を上位に持つ人には、心地よくない場になってしまいます。誘う前に、他に誘いたい人がいたら誘っても構わないかを確かめるといいと思います。

チームで動くときも同じで、関わる人が多すぎると効率が失われますし、方針ややる気の温度差も出てきます。「船頭多くして船山に上る」です。

全員に居場所を与えることを優先するのか、成果を出すことを優先するのか。ここでもやはり、自分の特性に自覚を持ち、自分を客観視しながら、状況に応じて自分をマネジメントしていくしかありません。

また、役割分担をしながら皆でやっていくのが得意なだけに、一人ぼっちで何かをやるのには苦手意識があるかもしれません。できる限りそういう環境に身を置かないようにするのも、自分の強みを活かす上では大事なことです。

効果的に活かす方法

「包含」を効果的に活かす鍵は、自分が無意識にやっていることを自覚することです。

まず、来るもの拒まずの姿勢が、多くの人に「自分の居場所がある」という安心感を与えていることを自覚しましょう。すでに無意識にやっていることだと思いますが、人の輪から外れて居場所をなくし、ぽつんと寂しそうにしている人に声を掛け、仲間に引き入れて居場所を与える。その役割を自覚的に担うといいですね。引き入れる前に、その人がそれを望んでいるかを一言確かめる。その一手間を加えれば、この資質はさらに活きます。

次に、自分がハブになっていることを自覚することです。所属するチームやコミュニティの全員と分け隔てなく関わっているので、結果的に様々な情報が集まります。自分をハブとして有益な情報が全員に流れていることを自覚すると、より効果的な情報の流れを作れるようになります。人と人とをつなぐ役目を自然と担っていることも同じです。自覚すると、その才能が思う存分発揮されます。

リーダーの立場にあるなら、この資質はそのまま強みになります。「包含」を上位に持つリーダーの下にいる人は、どんな失敗をしても見捨てられないという安心感から、思い切った挑戦ができるからです。新しく加わった人にすぐ役割と居場所を与える。輪から外れそうな人を放っておかない。それだけで、チームの力は目に見えない形で上がっていきます。

対比される資質

「親密性」と「包含」は、人との関わり方の広さが対照的です。「親密性」を上位に持つ人は、一人ひとりと深い信頼関係を築くことを大切にし、輪の中に入れていい人を何らかの基準で選んでいます。少人数の気の置けない仲間と過ごすのを好む、狭く深くの関わり方です。「包含」を上位に持つ人は、輪の境界そのものを作らず、誰でも仲間に入れます。

この違いは、相互理解がないとすれ違いを生みます。「包含」から見れば「親密性」は人を選んでいるように見え、「親密性」から見れば「包含」は誰に対しても同じで、せっかくの場に知らない人を連れてくる人に見える。しかし、全員に居場所を与える人と、一人ひとりと深くつながる人は、どちらもチームに欠かせません。

「個別化」とも人の見方が異なります。「包含」は人を区別せず、皆同じ仲間として見ます。「個別化」は一人ひとりの違いに目を向け、その人の個性を見抜いて、それぞれに合った関わり方をします。だから「包含」に「個別化」を併せ持っていると、一人でやりたい人を尊重して、あえて放っておくこともできるのです。

他の資質との組み合わせ

「包含」と「社交性」が組み合わさると、身の回りにたくさんの仲間がいることになります。初めて会う人ともすぐに打ち解け、その人を輪の中に迎え入れる。輪がどんどん広がっていく組み合わせです。

「包含」と「共感性」が組み合わさると、相手の気持ちに寄り添いながら受け入れる人になります。「否定されない」という安心感がさらに強くなるので、人間関係に悩む人からの相談がいっそう集まります。

「包含」と「成長促進」が組み合わさると、居場所を与えるだけでなく、その人が力をつけていくのを見守り、喜ぶ関わりになります。安心して挑戦できる場と、伸びていく手応えの両方を与えられる組み合わせです。

「包含」と「最上志向」が組み合わさると、むやみやたらに人を巻き込まずに、良い意味で人を選別できるようになります。「最上志向」には、自分の時間を価値あるものとして使いたいという欲求があります。そこから、自分にとって付き合う価値のある人かどうかを判別するのです。誰でも輪に入れる「包含」に、この目利きが加わることで、本当に一緒にやるべき人と組んで事を為せる組み合わせです。

このように、「包含」は組み合わさる資質によって表れ方を変えていきます。ただ、根っこは一つです。人を区別しない。誰もが同じように価値のある仲間である。その感覚が、周りの人に「ここにいていい」という安心感を与え、大きなことに挑戦する勇気を生んでいるのです。

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上記はギャラップに承認されたものではなく、ギャラップの認可も推薦も受けていません。クリフトンストレングス®(ストレングスファインダー®)に関する意見、見解、解釈は、株式会社ハート・ラボ・ジャパン代表 知識茂雄だけの考えです。

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