上位資質で苦手に対処する
前回の続きです。自分の弱みや苦手への対処法の二つ目(実質一つ目)は、自分の上位資質で補うです。
これが最も効率的で効果的な方法です。
なぜならば、自分の上位資質は苦もなく当たり前に出来てしまうことを指すので、無理なく対処法として使えるからです。
例えば、影響力の資質や人間関係構築力の資質が比較的低めであり、人と関係性を築くのに苦手意識があったとします。
もしその人が「学習欲」や「収集心」が上位で知的好奇心が高い人であれば、それも人間関係構築に使えることがあります。
すなわち、知的好奇心、興味関心を人に向けるのです。
特に上記に加えて「個別化」も比較的上位の人だと他者に対して「この人は他の人とどう違うのだろう?」との疑問(興味)を持っているはずなので、それと「学習欲」「収集心」から来る“知りたい”欲とが相まって相手のことを知りたくなり、いろんな質問をするかもしれません。
多くの人は自分に興味を持って関わってくれる人に対しては親近感を覚えるものなので、それをきっかけとして関係性が構築されるということも大いにあります。
もっと言えば、そうやって人に純粋な興味関心を寄せて近づいていくことで本人の意識とは裏腹に傍から見たら“人懐っこい人”と認識されていることすらあるかもしれません。
その意味では、上位資質をうまく使い、それまでやっていなかったことを意識的にやってみるということでもあるし、場合によっては今まで無意識にうまくやっていたことにただ気づくということでもあるかもしれません。
私の場合で言えば、これまで何度も書いてきましたが29番目の「社交性」を3番目の「学習欲」が補ってくれています。
「社交性」が低いゆえに知らない人と会話するのが超苦手で、以前はそんな自分の弱みを克服しようといろんな交流会に出かけて名刺交換を頑張ったりとやっていました。
それでも知らない人の前で何を話して良いのかわからず緊張してしまうのは全く改善することはなく、むしろ苦手なことに取り組めば取り組むほどダメな自分を見てしまうことになり、自己肯定感もダダ下がりでした。
クリフトンストレングスRを学びある日気づいたのが「社交性」が低い割に交友関係は広いことでした。
「なぜなのだろう?」と考えてみたときに自分がつながっている多くの人は学びの場で出会った人たちだと気づいたのです。
私の場合はコーチングを中心としてコミュニケーションの学びの場に出かけることが多いです。
すると必然的に毎回知らない人とも多く接することになります。
「学習欲」ゆえかそういう人たちと接する際に感じる居心地の悪さからすら何かを学びとろうとするので(学びの場だからこそ)、知らない人たちが多くいる場であっても自然と足が向いてしまうのです。
そこに気づいてから「社交性」が低いことを何とかしようとすることはやめることにしました。
お気づきだと思いますが、この一件は前回書いた“困っていないなら諦める”ともつながっています。
自分の苦手なことを既に上位資質が補ってくれていることに気づき、苦手なことを克服しようとしなくなり、随分と気持ちが楽になりました。
人間関係改善と自己実現のための講座では、参加者お一人おひとりの資質の並びからその人の弱みや苦手なことを読み解き、そこにどう上位資質を使って対処していくかを具体的にアドバイスします。
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