できない自分を受け入れたとき、
強みが目を覚ます
一昨日、ストレングスファインダー実践力養成講座の全日程が終了しました。
受講してくださった皆さん、本当にありがとうございました。
ここでは、今回の講座に込めた想いと、そこで改めて感じたことを書いてみたいと思います。
「読み解き」から「使い尽くす」へ
この講座の前身は、プロファイリング講座でした。
プロファイリング講座では、ストレングスファインダーの資質をどう読み解くかを中心に扱ってきました。34の資質それぞれの意味を理解し、上位資質の組み合わせからその人ならではのパターンを見出していく。いわば「読む力」を養う講座です。
今回の実践力養成講座でも、その読み解きの部分はしっかり残しています。でも、それだけでは終わらない。もう一歩踏み込んで、自分自身がストレングスファインダーをどう使い尽くすかに、より焦点を当てました。
その橋渡しをすることが、今回の講座で目指したことでした。
上級編で扱った「自己実現」というテーマ
特に上級編では、自己基盤的な要素も交えながら、より深いテーマに踏み込んでいきました。
自分の上位資質を活かしつつ、どう自己実現していくか。
資質の活かし方には、スキルや行動レベルの話もあります。でもそれ以前に、もっと根っこの部分がある。自分はどうありたいのか。何を大切にしたいのか。どんな自分で生きていきたいのか。
上級編では、そこを丁寧に扱っていきました。
資質の知識を深めるだけでなく、自分自身と向き合う時間でもあったと思います。
もっとも大切なこと
自己実現していく上で、もっとも大切なこと。
それは、今のまま、ありのままの自分を
そのまま受け入れ、尊重すること。
何かを足さなければいけない、ということではない。何かを変えなければいけない、ということでもない。今の自分をまるごと認めるところから、すべてが始まる。
このことを、講座の中で一度も明示的には言いませんでした。
「ありのままの自分を受け入れましょう」と、言葉で説いたわけではない。でも、十分に伝わったと思っています。
最終日、皆さんの表情を見れば、それはわかります。
講座を始めた頃と、終えた後とでは、明らかに表情が違う。何かが緩んで、何かが満ちている。そういう顔をされていました。
できないことが歌われた詩
みんなちがって、みんないい。
金子みすゞの「私と小鳥と鈴と」の一節です。この言葉はよく知られていますが、あの詩をあらためて読み返すと、気づくことがあります。
歌われているのは、「できないこと」ばかりなのです。
金子みすゞ「私と小鳥と鈴と」
私が両手をひろげても、
お空はちっとも飛べないが、
飛べる小鳥は私のように、
地面を速くは走れない。
私がからだをゆすっても、
きれいな音は出ないけど、
あの鳴る鈴は私のように、
たくさんな唄は知らないよ。
鈴と、小鳥と、それから私、
みんなちがって、みんないい。
できること、すばらしいことを並べた詩ではない。できないことを、ひとつひとつ静かに認めていく詩なのです。
だからこそ、「みんなちがって、みんないい」という結びが、あれほどの深さを持つのだと思います。
それぞれにできないことがある。それでいい。できないことがある自分を、そのまま認めていい。
この詩が届けているのは、そういうメッセージではないでしょうか。
ストレングスファインダーが教えてくれること
ストレングスファインダーも、まったく同じことを教えてくれます。
34の資質すべてが、すばらしい才能です。そして、その人なりの上位資質の組み合わせが、他の誰にもない特徴を生みます。
でも同時に、上位資質があるということは、下位資質もあるということです。
それは欠点ではありません。それが、その人の形なのです。
できないことがある自分を受け入れた先に、自分だけの強みが立ち上がってくる。上位資質の組み合わせという「自分の形」を認めることが、強みを活かすことの本当の出発点です。
言葉にしなくても伝わるもの
私自身が心底からそういうマインドで関わっているからこそ、言葉にしなくても伝わるものがあるのだと感じています。
12年以上、5,000人を超える方々のプロファイリングをしてきて、そのたびに確信が深まっていく。どの資質の組み合わせにも、その人にしかない美しさがある。それを目の当たりにし続けてきたからこそ、揺るぎなくそう思えるのです。
私がやっていることは、とてもシンプルです。目の前の人の資質の組み合わせを見て、そこにある唯一無二のすばらしさに驚き、感動する。その繰り返しです。
その姿勢そのものが、相手に「自分はこのままでいいんだ」というメッセージを届けているのだとしたら、それ以上にうれしいことはありません。
