ネガティブな感情に対処する
ご質問を頂きました。正直、これだけの情報で双方向のやり取りもなくアドバイスを考えるのはかなり難易度が高いので(想像で補わざるを得ない部分が多いので)、ごく一般的なアドバイスだけさせていただきます。
いつもメルマガを楽しみに拝見させていただいております。
ご意見を伺いたいのですが、私は「回復志向」、「公平性」がTOP5に入っています。
行き届いていないところ、問題があるところに目がいく傾向が強いのですが、自分の権限が及ばない、積極的に取り組めない(人間関係など)、自分にはあまり関係ない等で、解決できない、またその方向に向かっていない事が多すぎると「不平不満・愚痴・やる気が出ない」というネガティブな方向にいってしまう場合があります。
このような場合、どのような心の持ちようで臨めば良いか助言いただければ幸いです。
もちろん私の言うことが(書くことが)正解ということではなく、あくまで個人的な考えであることをご了承ください。
まずは、ご自分の特性をこれだけ客観的に見て自覚されていることが素晴らしいと思います。
多くの方はここまで自己の客観視をできてはいないものです。
こんなふうに自分の特性を客観的に理解し自覚できるのもクリフトンストレングス®(ストレングスファインダー®)が「資質」という切り口でその特徴を明確に言語化しているからこそですよね。
その自分なりの特性を理解し、自覚した上でそれをニュートラルな目線で見ていくことがまず大事なことだと思います。
すなわち、どんな資質であっても、そしてそれらの組み合わせであっても、必ずそれが強みとして発揮されている面と、ある種の弱みとして表出している面の両面あるということです。
少なくない方が自分の資質の組み合わせの特徴を過度に自分の弱みとして捉えているようにも思います。
これを防ぐためには、まずは自分の資質の組み合わせによる強みの面、役立つ面をしっかり把握することが大事です。
「回復志向」x「公平性」の場合、例えばチームとして働いている場合であれば業務負荷等が特定の人に偏り不公平が生じていたりすると、それを是正したくなると思います。
そして、もしそれを自分の責任として実施するならば、基準を曖昧にすることなく(判断が人によって変わることなく)公正さが保たれるように何らかルール化していくような導き方をされると思います。
そういうところが「回復志向」x「公平性」の強みの一つだと思います。
そして、その裏返しが場面によって、あるいは関わる相手によっては好ましくないことを起こしてしまうことにもつながります。
例えば、自分の影響が及ばないところで公正さが担保されていない状況が続いてしまうと、ご本人が書かれているように「不平不満・愚痴・やる気が出ない」というようなことも起こってきます。
例えば、自分の上司があからさまにえこひいきをしていたり、発言に一貫性がなく言うことがコロコロ変わったりする場合です。
まずは、こんな風に自分にネガティブな感情が湧くときのメカニズムを自分の資質の特性と照らして理解することが大事です。
他者の振舞いが自分にとって心地よくないときは(ネガティブな反応が出るときは)、その人が自分の大切にしていることを踏みにじっているように感じているのです。
だから、自分にネガティブな感情が湧いたときというのは、自分が何を大切にしているのかに気づくチャンスでもあるのです。
そうやって“自分の大切にしているもの”という観点で自分を見ていくと、「あぁ、自分はこういうことを大切にしているからこの人のこういう振舞い(こういう状況)が許せずいやなんだなぁ」とさらに自分のことを客観視できるようになります。
すると何が起こるかと言えば、それまでどちらかと言えば相手や環境、すなわち自分の外に目を向けそれを責めていたものが自分の内側に意識を向けることになるので、こういう考えが浮かぶようにもなります。
「相手は、自分の大切にしていることをおかそうとの意図があって(悪意があって)そうしているのだろうか?」
恐らく多くの場合はそうではないはずです。
ここまで来ると、好ましくない周囲の人の言動や環境に対して過度にネガティブな反応は起こらなくなると思います。
もちろん完全にネガティブな感情がなくなる訳ではないと思いますが、ただただ
「なんでこうなんだ!!」
と他者や環境を責め続けるよりは
「こういう関わられ方や環境は自分は好まないんだよなぁ」
と客観的に眺めている感覚の方がより楽だとは思います。
後は、もしどうしても許せないことがあるのであれば相手を責めるのではなく、自分の要求をアサーティブに伝えることがあっても良いと思います。
もちろんその際に自分の要求が必ず通るという前提を置かないことも大事です。
自分がそうであるように、相手には相手の受け取り方がありますので、こちらの要求が一方的に通るとは限らないですから。
それでも自分の気持ちを伝えられたとの感覚は得られると思いますし、それもまた大事だと思います。
文章で伝えるのはなかなか難しいですが、少しでもお役に立てれば幸いです。
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