部下を褒めているのに、あまり響いていない気がする。そんなことはないでしょうか。
「理解してもらえた」と感じたとき、人は自分を受け入れられるようになります。そのために、その人が当たり前にできてしまうことを見つけて、言葉にして伝えます。成果を評価する「褒める」とは別のもので、研修ページでは「承認」と呼んでいます。
研修で、一人ひとりに何を伝えたのか
以前、大手通信会社で、主に1年目の社員の皆さまに向けて、ストレングスファインダー®(クリフトンストレングス®)を活用したセルフマネジメント研修を行いました。
人数が多く、冒頭でのプロファイリングの提供が難しかったので、各ワークの後の全体シェアで、一人ひとりへのフィードバックをしていきました。
その際に心がけているのは、というか自然とそうなってしまうのは、全力でその人の良いところを伝えるということです。
テーマがセルフマネジメントだったので、お一人おひとりがどんな環境であれば、どんな関わり方をしてもらえれば、どんな役割を任せられれば、それぞれが生き生きとするかを、具体的に伝えました。
職場では「理解してもらえた」と感じる機会があるのか
恐らく、会社生活の中で、そういうことを周囲の人たちに言ってもらえる機会はなかなかないと思うのです。
むしろ、自分の苦手なことばかりに向き合うことになったり、自分と異なる考え方をする先輩方との関わりの中で、「それではダメだ」と否定されることも多いのかもしれません。
ですから、「理解してもらえた」との感覚が必要なのだと思うのです。
自分が何を欲しているのか、どんなことが得意なのか、何をやっているときにやりがいを感じるのか。そんなことを理解してもらえたとき、すなわち受け入れてもらえたとき、人は自分で自分を受け入れることができます。
「褒める」と「承認」は何が違うのか
研修ページでは、1on1で上司が使う言葉を、次のように分けています。
褒めるは、上司が成果を評価する言葉です。「すごい」「えらい」がそうです。承認は、気づいた事実や過程、その人がいることを伝える言葉です。たとえば「会議での発言、具体的で分かりやすかったよ」のように言います。
1on1の悩みとして、「褒めているつもりが、部下に届いていない」ということが挙がっています。
私が研修で一人ひとりに伝えたのは、どんな環境や役割で、その人が生き生きとするか、という事実です。成果への評価とは別のものです。「すごい」と言われるより、自分のことを見てもらえたという感覚が残るのだと思います。
評価の言葉は、成果が出たときにしか使えません。事実を伝える言葉なら、成果が出る前の過程でも、その人がそこにいることでも、伝えることができます。
その人が当たり前にできることを、どう言葉にするか
特別な才能に目を向けるのではなく、その人が当たり前にできてしまうことに目を向けて、それを明示的に言葉として伝えます。
人は、自分が当たり前にできてしまうことを、自分の特別な才能や強みとして自ら認識することはまずないからです。本人が気づいていないので、周りが言葉にして渡す必要があります。
ストレングスファインダーは、まさにその部分を明確に言語化してくれるツールです。
自分の当たり前にできてしまうことこそが才能のある分野であり、強みとして開発していくべきものであると自覚できれば、人は自然とその方向に向かい、行動を起こします。
職場で、まず何から始めればいいか
チーム、組織として成果を出そうと思えば、メンバー一人ひとりの強みを引き出していくことが効果的です。これに異論のある人はいないと思います。
そのための第一歩は、何も特別なことではなく、あるがままのその人をまず受け入れるということです。
言葉で言うほど簡単なことではありません。それでも、もっともっと人や物事を肯定的に見て受け入れていく文化が育つことを、私は願っています。
管理職の方が1on1で部下に声をかける場面でも、同じことが言えると思います。評価の言葉の前に、部下が当たり前にできていることを見つけて、事実として伝えてみてください。
当社の1on1のやり方研修(管理職向け)は、聴く・訊く・認めるの3つを、部下の資質を手がかりに練習します。「褒める」と「承認」の違いも、事実と気持ちを伝える言い方として扱います。人数や時期が決まっていなくても、ご相談いただけます。
https://heart-lab.jp/training/coaching/
無料レポート
ストレングスファインダー®を受けた方へ
その困りごとには、理由があります
ストレングスファインダー®の上位10の資質と、いま感じている困りごとを1つ選んでいただくと、なぜそうなるのかを資質の組み合わせで読み解き、上位資質で試せる対処を2つ書いた1枚を、メールでお届けします。
上記はギャラップに承認されたものではなく、ギャラップの認可も推薦も受けていません。クリフトンストレングス®(ストレングスファインダー®)に関する意見、見解、解釈は、株式会社ハート・ラボ・ジャパン代表 知識茂雄だけの考えです。
もっと深く知りたい方へ





