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ストレングスファインダーの資質「運命思考」を生産的に活かす

“つながっている”という感覚


「運命思考」の原語は“Connectedness”です。

“つながり”という意味ですが、「分析思考」上位の私は「なんでConnectionではなくConnectednessなのだろう?」と思ってしまいました。

と言うことで、「収集心」でいろいろ調べた結果、英英辞典でこんな表現を見つけました。

“自分は社会のあるグループの一員であり、そのグループの他のメンバーと特定の性質を共有しているという人々の感覚”

「運命思考」が上位の人の持つ感覚は、まさにこれに近いと思います。

「運命思考」上位の人の考え方(感じ方?)は、物事の一つひとつ、人間であれば一人ひとりをそれぞれ切り離され独立しているものと捉えるのではなく、すべてが一つのシステムの中でつながっているというものです。

例えば、自分の行いは遠く離れた誰かに影響するし、遠く離れた世界の出来事であっても巡り廻って何らかの形で自分自身にも影響を与えると感じています。

すべてが一つのシステムとしてつながっている以上は、どんな出来事であっても偶発的に起こるものではなく必ず必然性があって起こるものだと考えて(感じて)います。

人との出会いについてもそうですね。

「運命思考」の人が人との“ご縁”を大切にするのは、出会いも必然であるとの感覚から来ています。

人と人とをつなぐ架け橋


「運命思考」上位の人は、時間軸的にも空間的にもすべてを“つながり”の観点で見ています。

なので、目の前の一瞬の出来事に対して大きく一喜一憂することはありません。

良いことがあればいずれ悪いこともあるし、悪いことが起こったとしてもその状態がずっと続くわけではない…と感じているからです。

自分一人を独立した存在として見ているのではなく、より大きなものの一部として見ていて、自分の身に起こる全ては何かしら意味のある必然として起こっているとの感覚です。

なので、「運命思考」上位の人は、どんなことでも抗わずに受け入れていくしなやかな強さがあると思います。

それから、「運命思考」上位の人は、人と人が争うことに意味を見出しません。

なぜならば、すべては“つながっている”との観点から言えば、一部の人たちが争い自分“だけ”の利益を主張することに意味があるとは思えないからです。

人というものが多様な存在であることが時にある種の分断を生みますが、「運命思考」上位の人はどんな人であっても元を辿れば皆同じ人間であるとの感覚なので、肌の色の違いや信条の違いにより人を差別することがありません。

そういう意味で「運命思考」上位の人は、多様な人たちを“つなぐ”架け橋のような存在でもあると思います。

思想の違いにより何かと分断が顕在化しがちな現代において「運命思考」上位の人の存在はその意味で貴重だと思います。

感覚のギャップ


「運命思考」上位の人が陥り易い罠について書いてみます。

ここも繰り返し書いていますが、それぞれの資質での陥り易い点は必ずその資質の役立つ点の裏側にあります。

「運命思考」の場合その一つは、大きな時間の流れの中でつながりを感じながら生きているだけに、今目の前で起こることに集中し切れないかもしれないということ。

極論すれば、目の前のタスクを達成し、成果を出すということに他の人ほどは意味を見出せないかもしれないということです。

大きなものの一部としての、ある意味ちっぽけな自分の存在が、大きなつながりを持つシステムの中で何か影響を与えるとは思えない感覚があるかもしれないので。

(極論として)悪く言えば「頑張ろうが、頑張るまいがもう答えは出ている」と思ってしまいがちかもしれないですね。

そして、何か悪いことが起こった際にそれを意味づけすることで柔軟に受け入れられるのが「運命思考」上位の人の強みでもありますが、それが他者に向いたときあまり良くないことが起こる可能性もあります。

それは、誰か他の人に良くないことが起こった際に「そういうのは起こるべくして起こったのだ」的に言ってしまうことがあるかもしれないということです。

「運命思考」下位の人が「運命思考」上位の人の感覚を理解しないままこんな風に言われると、場合によっては自分のせいだと責められているようにすら感じるかもしれません。

もし、こういうことがあるとしてそこにどう対処するかはなかなか難しいなぁと思いました。

「運命思考」の場合は、思考よりも感覚なのだと思うからです。

思考は意識することである程度マネジメントできるけれど、感覚のマネジメントは難しいよなぁと。

「運命思考」の場合自分に向けて使う分にはそう大きな妨げにはならないように思います。

でも他者に向けた場合は、感覚のギャップが何らかの妨げにつながり易いかなぁと。

理屈では説明の難しい目に見えないつながりを感じている感覚を共有することの難しさがあるように思います。

なので、ここは相互理解、相互尊重のある場に身を置くことが大事なのかもしれませんね。

感覚のギャップ その2


「運命思考」の持つすべてがつながっているとの感覚から来る、物事のすべては必然として起こるという意味づけの裏返しにあるのは(他の人から見ると)ある種の“あきらめ”です。

言い換えると、自分の努力で未来を切り開こうとすることに対してなかなか意味を見出せない感じがあるかもしれません。

「運命思考」は「競争性」と順位が離れやすいと言われています。

すなわち、人と争い相手に打ち勝つ成果を挙げることへの意識が薄いかもしれないということです。

ここが、現代のある意味競争社会的な考え方と相容れない部分があるかもしれないと…。

なので、「運命思考」上位の人は若干浮世離れしているように取られることがあるかもしれません。

もちろんそれが悪いということでは全然ないのですが、場合によってはそういう部分が“意欲のなさ”として評価されてしまうかもしれなくて、もしそうだとするとやや損をしていることもあるかもしれません。

もちろん、そういうところを自分で受け入れていれば何も問題はありません。

ただ、場合によっては他者が求めるようには頑張れない自分を否定され続けることで疲弊してしまうこともあり得ます。

なので、「運命思考」上位の人は、自分のそういう感覚を否定されないような環境に身を置くことが、やはり大事なのではないかと思います。

心の安寧を与える


「運命思考」をまとめます。

繰り返しになりますが、「運命思考」上位の人は、すべてのことにつながりと必然性を感じています。

この“つながっている”、そして自分自身が大きなものの一部であるとの感覚は、自分のすべての行為が他の人にも影響を与えるとの感覚を生み、そこから自らの行動に一定の責任を置く感じになると思います。

そういう意味では「運命思考」上位の人は決して独りよがりになることがないのだと思います。

そして、自分以外のすべての人たちも相互につながっているし、どんな人であっても元を辿れば一つとの感覚が、人間同士が争い、傷つけ合うことの意味のなさを教えてくれると思います。

裏を返せば、肌の色の違い、文化の違い、価値感の違いを乗り越えて人と人とをつなぐ架け橋になれるということです。

すなわち、“つながっている”との感覚から“人と人とをつなぐ”に発展させていくことが「運命思考」を活かす一つのカギだと思います。

そして、「運命思考」的なつながり感は、すべてのことに意味があることを教えてくれます。

一人ひとりがこの世に存在することには必ず意味があることを教えてくれます。

例えば誰かが組織の中においての自分の存在価値を感じられなくなっていたとしても、「運命思考」上位の人はその人がそこにいる意味を、その価値を教えてくれると思います。

そうやってが穏やかになる安心感を周囲の人に与えられると思います。

さらには、「運命思考」上位の人は、病気や死といった多くの人がネガティブに感じる出来事に対しても何らかの意味を見出します。

理不尽でつらいことが起こっても大きく視野を広げ、時間を長くとって考えればそういう出来事を乗り越えた先に価値のあることが待っている。

そんなことを教えてくれると思います。

「運命思考」の人間関係構築力たる所以は、そんな風に周囲の人に無意識の影響を与え、心の安寧を届けられるところにあると思います。



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