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ストレングスファインダーの資質「公平性」を生産的に活かす

「公平性」は、一貫性を大事にする


「公平性」は、原語である英語ではConsistencyであり、一貫性との意味です。

「公平性」との日本語も確かにイメージしやすくわかりやすいのですが、「公平性」の持つ本質的な部分を理解するためには、“一貫性を大切にしている”ということを念頭に置いておいた方が良いと思っています。

まずその対人関係における特徴として挙げられるのは、誰に対しても分け隔てのない態度で接するということです。

特定の誰かに肩入れすることなく、誰に対しても基本的に接する態度を変えないのも「公平性」の“一貫性”から来る部分です。

よく出てくるエピソードとしては、例えば出張先で職場へのお土産を購入する際は必ず同じものが全員に行き渡るようにするとかですね。

お土産にありつける人、そうでない人がいると、そこに一貫性がなくなり気持ち悪い感じだと思います。

比較的組み合わせとして多い「調和性」も併せて上位だと、お土産をもらえた人とそうでない人とで感情の差分が出てしまうのではないかとの懸念も重なるので余計にそうなりがちかもしれません。

いずれにしろ“一貫性”から考えていくと、「公平性」の人の持つ様々な特性が見えてくるのです。

「公平性」にとってルールは手段


「公平性」を“一貫性”の観点から捉えるといろんな側面が見えてきます。

その一つがルールや決まり事を大切にするというところです。

ここはやや誤解を受けやすいところだと思いますが、「公平性」の場合ルールを守ることが目的なのではなく、ルールがあることにより一貫性が担保されることが大事なのです。

すなわち、「公平性」上位の人にとってルールや決まり事があり、それを守ることは手段であって目的ではありません

どんなルールであってもそれをただ守る訳ではなく、例えばそのルールが一部の人たちにのみ有利なものとなっていれば(不公平を助長するものであれば)、むしろそのルールは是正すべきと考えるはずです。

なので、「公平性」上位の人のルール観は、一貫した基準に基づいていて、皆がそのルールを守ることにより一貫性、公平性が保てるものであるということになります。

一貫性を担保したいとの欲求は、仕事の進め方にも現れます。

すなわち、「公平性」上位の人は、仕事を進めていく上での各判断ポイントにおいて判断材料が同じならば同じ判断になることを求めます。

ここから、ある種のフローチャート的なマニュアルのようなものの存在があることでの安心感を得る感覚が出てきます。

すなわちそのマニュアルに則って判断すれば迷いなく決められるわけです。

“手順”を決めてその通りに実行していくことが得意な「規律性」も合わせて上位だと、マニュアル的なものの必要性がより強く現れると思います。

いずれにしても「公平性」の人の成果の出し方は、一貫した基準に基づき判断し、実行していくというところに特徴があります。

“一貫性”の罠


どんな資質であっても強みとして生産的に使えているところと、そうでないところは必ず裏表の関係にあります。

そして、その資質なりのこだわりが無意識に強く出過ぎてしまっていると、他者との関係性の中で良くないことも起こり得ます。

「公平性」の場合は、“一貫性”を大事にするところが強みであるからこそ、一貫性にこだわり過ぎると他者とのすれ違いも起こります。

例えば、「公平性」上位の人の場合、誰に対しても分け隔てなく接することが良さでもありますが、場合によってはその関わり方がそれぞれの個性を尊重していないように取られることもあるかもしれません。

人によっては、より濃い関わり方、密なコミュニケーションを好む人もいますが、分け隔てなく…の気持ちが強すぎると、特定の人だけに密なコミュニケーションを取ることに抵抗感が出てしまうと思います。

それ自体は仕方のないこととして、そこから先の言動を必要に応じて意識的にマネジメントしていくことが大事だと思います。

その際の考え方の一つのコツは、どこに“一貫性”を適用するかだと思います。

自分から見た関わり方や関わる頻度、濃さに一貫性を持たせようとすると、上述したようなことになりがちなので、それぞれの個性が尊重されるという点に一貫性の観点を向ければモヤモヤは残るにしてもある程度の個別対応にも意識が向けられるのではないかと思います。

ここもどんな資質でもそうですが、その資質なりに陥り易い罠があったとして、ただ単に頑張って「その罠に陥らないように…」と意識してもなかなか難しいと思います。

なので、自分なりの動機づけをうまく方向付けすることで強みを生産的に活かし、弱みをカバーしていくことが大事だと思います。

手段を目的化しない


別の側面での「公平性」の陥り易いことの一つは、ルールを重んじるあまり例外を認めないという点が強く出過ぎてしまう場合です。

そういう時って多くの場合手段が目的化してしまっているのだと思います。

「公平性」上位の人は、個よりも全体の利益を優先して考えます。

すなわち、組織で言えば各々のメンバーが一貫した基準に基づくルールを守ることで等しく役割を担い組織全体として成果が出せるようにするとの感覚です。

そういう考えの下に振る舞えることが強みであると共に、いつの間にかルールを守る、守らせるが目的化してしまいがちです。

例外ばかりでせっかくのルールや決まり事が形骸化してしまうのはもちろんナンセンスですが、人それぞれにやんごとなき理由が生じることも当然あります。

なのでそういう時は、その例外を認めることが全体にどんな影響をどの程度与えるのかを大きな視点で捉えるようにすると良いと思います。

本来の目的に照らし、譲れない線がどのあたりにあるのかを考えてみるのも大事だと思います。

それから上述したことにニュアンスが近いこととして、どういう結果を得るかよりも、マニュアルに従う等の“プロセス”を遵守することにこだわりが出てしまうこともあり得ます。

状況が変わっているのに、一貫性にこだわるあまり臨機応変な対応が取れなくなってしまう場合です。

ここも同じことですが、何をどういう手順でどういう基準でやっていくのかを決めておくことはなにがしかの成果を出すための“手段”でしかありません。

成果を出すという目的に照らし、状況の変化に応じて基準そのものを変えていくということに一貫性を見出すようにすると良いと思います。

変化があるということを予め想定しておいて変化への対応をマニュアル化しておくとかのイメージですね。

自分の苦手なことへの対処についても自分の自然な思考パターンを適用していくことがうまくいくコツです。

そして、自分の資質ゆえのこだわりが非生産的な方向で使われているときは、多くの場合で視野が狭くなってしまっているときだと思います。

すなわち蟻の目の視点に寄り過ぎている場合が多いと思います。

これまたどんな資質でも同じことですが、時々意識的に鷹の目で全体を俯瞰して観てみることが大事だと思います。

一貫性を活かす場面を考える


「公平性」をまとめます。

まず、考え方が一貫していることの意味を考えてみましょう。

考え方が一貫しているということは、言い換えると“ブレない”ということでもあります。

すなわち、周囲の人から見ると「公平性」上位の人は、どんな場面でどう反応しどんなことを言うかが予測し易いということになります。

そういう意味では、思考がブレないという安定性が周囲に安心感を与えているということにもなります。

判断基準が明確で、ブレずに一貫していることそういうあり方そのものが強みになっていると思います。

それをより活かす上でも自分の中での判断基準を常に明確に定義しておくことを意識しておくことが大事かもしれませんね。

仕事を進めるにあたり「公平性」上位の人にとっての成果の出しやすい方法もまた基準が明確であること、そしてそれが一貫していることだと思います。

状況、環境が変わったとしても、自分なりのマニュアルのようなものを持っていて、常にそれを拠り所として実行していけば着実に成果が出せる。

ここもまた「公平性」上位の人の強みだと思いますし、そういうものをチームの中にもたらすことで貢献していけると思います。

具体的には、チーム内での取り決め事項やルールなどを自分がリードして整備していくとかです。

そうすることで、それまでメンバーそれぞれがバラバラに自分の基準で判断していて統一感がなく、成果の量、質が“人依存”だったものが、人によるバラツキがなくなりチーム全体としての生産性を向上させることができると思います。

もちろんルールで人を縛るのが目的ではなく、生産性を上げるのが目的なので、そこを見失わないようにするのが大事なのは言うまでもないことですね。

いずれにしても“一貫性”という考え方をどんな場面で、どのように適用すれば生産的に生かせるのかを考えることが「公平性」にとっては大事だと思います。



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