今回もご質問にお答えします。
実行力がないんです…
=======
こんにちは。
いつも拝読しております読者です。
ご質問をお送りさせて頂きます。
-----------
まず私の資質は以下の通りです。
-----------
私には「考えるばかりで実行が続かない」という課題を昔から持っております。
しかも、これを解決するにはこれをやればいい、と道筋を明確に理解できていても、いや、理解してしまったからこそ、なかなか手が出ないということがあります。
数学でいうと、解は見えたし、説明もできるけど、自分でわかったら飽きてしまって、なぜか論文にできない、という、側から見たら意味不明な状況になりがちです。
この解決をすべく色々と方法論を試してきましたが、どうにも上手くいかず、どのように資質を活かせば上手に物事の実行を継続していけるのか、最後までやり遂げられるのか、アドバイスを伺いたく思います。
私は上位資質が戦略的思考で固まっており、実際の自分を見ても理論派、本質追求派だと思います。
アイデアや視点の深さ・鋭さは客観的にもよく評価されるところです。
哲学など抽象的な物事の理解は本当に得意です。
しかし何をするにも「本質や構造を捉えた」と感じると、実行と継続こそが物事を成す肝だと理解していつつも、どうにも「考える」に戻ってきてしまい、「形にする」「とにかくやる」ができないのです。
(実行力資質も軒並み低いです…感覚としては、矛盾に苦しんでいる&先が見えてしまって飽きてしまう感じです。
前者は、どんな価値観・思想にも一理あると感じられてしまうと言いますか、自分の中で無限に対立する信念が「どれも正しい」となり矛盾を起こして、さながら矛盾のあるプログラムがエラーで停止するように、動けなくなってしまうのです。
資質を見ても、原点思考と未来志向、活発性と慎重さなど、反対の視点が同居していて、うまくハマればいいのですが、脳内で無限に議論が繰り返されて、互いにブレーキをかけあってしまうことが多い。
また、原点思考・未来志向・着想・戦略性?で、起こりうる可能性をくまなく探索した結果、先が見えてしまう感覚にもなりやすく、「やる前から飽きる」になりやすいです。
思考実験で満足してしまう、というイメージです。
強みを生かそうにも、思考のループを思考で解決するという構図になってしまって、うまくいかない。
このような人間の場合、どういう視点でアプローチしていけばいいでしょうか。
長くなってしまって恐縮です。
何卒よろしくお願い致します。
=======
ご質問ありがとうございます。
端的に言うと実行力がないことでのお悩みですよね。
ここで言う実行力とはご本人の言葉を借りれば何かを形にすることであったり継続していくことを指します。
私がこの手のご相談を受けた際に、最初に訊くのがこの質問です。
「具体的に何かに困っていますか?」
少なくない方がこの質問に詰まります。
実行力がないこと自体が課題や問題とはならないと思うのです。
だってそれは、単なるその人の特性だから。
課題というのは、その特性故に実際に何か困ったことが起きることを指します。
なので、正直言うと「実行力がありません」だけでは質問にも答えようがないのです。
ストレングスファインダー®は
具体的に何かやりたいことがあったり、具体的に何か困ったことがあるのであれば、それらをどう実現し、どう対処したら良いかを教えてくれるツールなのです。
なのでここから先は、いろんなパターンで書いてみるので、自分なりにフィットするものを探ってみていただければと思います。
まずは、相談文を拝見していても、書いてあることが理路整然としていて非常にわかりやすいですよね。
こういうところにも「内省®」を中心として、深く思考される方なのだということが強みとしてにじみ出ていると思います。
ご本人も書かれていますが、そういうところが客観的にも評価されているとのことなので、まずはそれが自分の強みだということを強く認識しましょう。
その上で、一旦上に戻りますが、
「何か具体的に困っていますか?」
ということです。
この問いに答えられないのであれば、それは
単に問題のないところに問題を作っているだけなので、それをやめれば良いだけの話しです。
思考し続け、本質を追究し答えを探し続けることそのものが喜びなのであれば、それをとことん極めれば良いと思うのです。
つまりは、自分の欲求に逆らわず、迷いなく追求していいけば良いと思います。
次に、実行力がないことで実際に問題が生じている場合です。
例えば、営業職なのだけれど、どうやって売るかを考えるばかりで実際にお客さんのところに行くとかの具体的な行動にまで結びつかないとかです。
その場合、まず考えてみて欲しいのが、
「本当に全然動けていませんか?」
ということです。
例えば質問者の方の場合であれば、実行力の資質である「慎重さ®」がTOP10にあります。
「慎重さ®」は考えてばかりで動けない資質では決してありません。
十分考え、リスクを排除した上で動き、成果を出す資質です。
上位資質がどんな組み合わせであっても、その特性そのものが消えてなくなることはありません。
ひょっとしたら、そうやって
動けている自分には目をつぶり、動けていない自分だけを見ている可能性もあると思います。
人は、「自分はこういう人間だ」と思い込むと、その証拠探しばかりする生き物です。
だから、
「『慎重さ®』があるということは、ひょっとしたら少しは行動して成果を出せているのかも?」
という疑問を持って自分を見つめ直してみることをお勧めします。
思ったより、案外動けている自分に気づけるかもしれません。
それでも動けていない感があるのであれば、次の問いはこれです。
「何でも一人でやろうとしていませんか?」
これもどこかで勝手に思い込みがちなところだと思うのですが、確かに一人で何でもやろうとすると戦略的思考力が上位に固まっていて実行力が下位の人は難しいと思います。
でも、目的は成果を出すことであり、一人でやることではありませんよね?
ま、実際チームで働かれているのかどうかすらわかりませんが。
いずれにしても、
自分自身の思考力、アイディアをアウトプットすることで他者貢献として活かしながら、他の人に実行面を補ってもらうのも一つの作戦です。
誰にどんなふうにアプローチして協力してもらうかを「着想®」x「戦略性®」で考えるのもいいと思います。
次に、どうしても自分で何かを継続的に実行していくことが必要なのであれば、やはり自分の上位資質を活かすのが早道です。
例えば、上位の「着想®」を逆手に取り活かす方法だってあります。
確かにこの資質の組み合わせだと、同じこと、変化のないことをずっと続けるのは難しいと思います。
なので、敢えてそこに自ら変化をつけるという手もあります。
例えば、いろんな案件を同時並行でやりながら、一つのことに飽きたら次やることをくじ引きして決めるとかです。
この方法だと、次に何が出てくるかわからないワクワク感と面白みが、とりあえず取り掛かる動機付けにはなると思います。
もちろん飽きるのも早いと思いますし、気がついたら思考の方が回っていて手が止まることもあるでしょう。
でもそれ自体は仕方のないことなので、受け入れてしまうしかありません。
要は
そうなってしまう前提で、それなりにどう工夫していくかです。
それを考えるという方向性が決まれば「着想®」がアイディアをいろいろと出してくれるかもしれませんね。
そして最後の方法は、思考のオーバーユースを緩める方法です。
そのためには、思考よりも感覚を磨いていくことが大事だと思います。
具体的には、
思考で答えを探すのをやめ、直感的に動くということを“意識的に”やってみるということもその一つです。
そこには、「着想®」x「運命思考®」のつながりコンビがきっと活躍してくれるのではないかと思います。
思いつくまま、ひらめくまま「活発性®」も活かし動いてみる。
繰り返しますが、その際“思考”は“意識的に”お休みさせるのが肝心です。
そうやって時折直感で動くことをやっていけば、少しずつ思考し過ぎて動きが止まってしまうクセも良い意味で緩んでいくかもしれません。
思考することが強みである以上、それをなくす必要はないし、そう出来るはずもありません。
直前で書いたことは、ただ使い過ぎることを緩めましょうということです。
もし上で書いたことのどれかにピンと来たら、あとは
「戦略性®」を活かし、場面場面を俯瞰して見ながら自分の資質をどう活かすかを考えるようにすると良いと思います。
「戦略性®」は、それが得意な才能のはずなので…。
以上ですが、少しでも参考になれば幸いです。
★第二期募集★コーチ、マネジャー、経営者のためのストレングスファインダー®徹底活用講座
自分の資質を活かして人生を好転させるコーチング(3ヶ月集中プログラム)