上位資質で苦手をカバーする
連日、個人プロファイリングのセッションが続いています。ここから先はざっくりと一般論として書きますが、多くの方が悩むのは自分の苦手なことを他者から要求された際にどのように対処すれば良いのか。
例えば、クリフトンストレングス®(ストレングス・ファインダー®)の実行力や影響力の資質が上位で人間関係構築力の資質が下位にある場合、成果を出すということにフォーカスしがちで、人の気持ちを無意識にくみ取ることは苦手だと思います。
そういう人に限って周囲の人たちから
「もっと人の気持ちを考えて配慮すべき」
的なことを言われがちです。
でも、残念ながらこの種のアドバイスが機能することは、まずありません。
人の気持ちにさほど関心がなく、感じ取れない人に、「もっと人に関心を持て」「人の気持ちを感じ取れるようになれ」と言ったところで無理なものは無理なのです。
では、どのように対処するかと言えば、その人の持つ上位資質の動機づけをうまく使うということです。
例えば上記の例で言えば、人の気持ちはわからずともわかっている人がやっている振舞いを“まねる”ことはできるということ。
もっと具体的に言うと、意識が人の気持ちよりは物事の成果に向いているのであればより高い成果を出すために何が必要かを先に考えるのです。
すると、その中にはきっと周囲の人とうまく付き合いながら協力してもらうということも入ってくると思います。
まずは、その必要性を認識するということ。
そして、周囲の人たちの協力をもらうためには周囲の人たちへの気遣いを見せることが必要であることを認識すること。
成果重視の人たちに多くみられる共通点は、無駄なこと、意味を感じられないことに時間を割かないということ。
この場合で言えば、いちいち他者の気持ちをくみ取って行動することは、はっきり言って面倒くさい。
だからこそ、まずは自分の中で人と関わることへの意味づけをしっかりすることが大事です。
さらに肝心なのがこの先で、ここで、人と関わるのが大事だから「もっと人を気遣える人になろう」と考えるのはNGです。
そうではなくて、人を気遣えないなりに人を気遣える人の行動を真似するのです。
例えば、人の名前を呼んであいさつをするとか、こまめに声掛けをするとか。
大事なのは、そこに気持ちを乗せる必要はないということ。
行動だけをただ真似るということ。
その行動を取るために上位資質の動機づけをうまく使うということ。
例えば「目標志向」であれば定量化した目標を設定してやるとか。
「達成欲」であればリスト化してチェックしていくとか。
そうやって気持ちは乗らなくともただ行動面として実行していくことで、一人ひとりとの関係性にもいずれ変化が出てくると思います。
相手からするとその人の動機づけが何であれ自分にどう関わってくれるかが大事だし、何よりコミュニケーションの質はその量により向上するという側面があるからです。
かつて前職でマネジャーだった頃にまさにこれをやって顕著な成果が出ました。
星取表を作り、毎日部下の一人ひとりに声掛けを続けました。
その結果、半年後には異口同音に「いつも声を掛け気遣ってくれてありがとうございます」と言ってもらえるようになったのです。
もちろん、ネイティブに人を気遣える人のように振る舞うことはできないし、必ずしもこちらの気持ちが乗っていないことに気づき、それを心地よく思わない人も中にはいるかもしれません。
それでも、何も行動を起こさないよりははるかにマシだと思うのです。
自分の苦手なことは、それを克服しようとするのではなく、苦手であることを前提として上位資質の動機づけを活かし(自分の得意を活かし)、カバーすることを目指すのが健全なやり方だと私は思います。
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