「分析思考」は論理的に考える
「分析思考」を上位に持つ人が周囲の人に与えている印象は、“冷静さ”でしょうか。 その冷静さがどこからやってくるかと言えば、文字通り物事を分析的に見ているところだと思います。 「分析思考」上位の人は、「だいたい」とか「たぶん」といったあいまいなものを信用しません。 客観的な事実として誰が何を言ったのか、客観的な指標としての数値は何を語っているのかを判断の拠り所とします。 あいまいさがなく、揺らぎようのないものから論理的な結論を導き判断をくだす。 それが「分析思考」という資質の特徴です。 論理的であるというのも「分析思考」を表わす大きな特徴です。 論理的な説明とは、 「まず、これがこうなるとこうなる。そして次にこれがこうなるからこうなる。だから最終的にこうなる」 というように物事を順序立て、筋道立てて説明することです。 別の側面から言うと、原因と結果の因果関係を途中を飛ばすことなく順序立てて紐づけ説明できるということ。 だから結果的に誰が読んでもわかりやすく納得感の得やすい文章が書ける。 それも「分析思考」の特徴です。 手前味噌ですが、私のメルマガやブログがわかりやすいと言ってもらうことが多いのも自分の「分析思考」のおかげだと思っています。「分析思考」は、因果関係を明らかにする
「分析思考」上位の人は、ある意味“質問魔”だったりするかもしれません。 それは、「分析思考」が物事に対する“なぜ?”を知りたい資質だからです。 物事に関して言えば「なぜ、そうなるのか?」だし、人に対して言えば「なぜ、そうするのか?」と、理由が知りたくなる感じです。 そしてその理由が論理的で筋が通っていることを求めます。 私の前職は、半導体製造の技術者でした。 そしてその役割の中に半導体製品の不良(故障)解析がありました。 その仕事において私の「分析思考」は大いに役立っていました。 端的に言えば「分析思考」的な不良解析の本質は、不良原因と不良現象の明確な因果関係を見出すということです。 不良解析においては不良現象が先にあるわけなので 「どこで何が起こるとこういう不良現象が生じるのか?」 を辿っていくことになります。 逆に言えば、 「この部分の不具合であればこういう不良現象は生じない」 というところを洗い出しそれらを排除するということでもあります。 そうやって可能性のある個所を絞り込んでいき、最終的に論理的に考えて不良現象との明確な因果関係のある不良個所を特定するというのが「分析思考」的な考え方です。 こんな風に「分析思考」を上位に持っていると、例えば何かの機械が故障した際にあてずっぽうに部品を変えたりすることはありません。 必ず、 「ここがこういう不具合を起こしているからそのせいでこういうことが起こり、その結果このような不良現象につながっている」 的に、自分の頭の中でつながっていないと気持ち悪いのが「分析思考」です。時々感情に寄せてみる(「分析思考」)
これまで書いてきたように「分析思考」の思考は「なぜ?」とその理由を知りたくなるのが特徴です。 そしてその理由に論理的であるという正当性があるかどうかを確認したくなるのです。 こういう思考だからこそ場面によっては余計なノイズとも言える感情を排除し、合理的な判断をくだすことができるのも「分析思考」の強みです。 しかしながら、物事のすべてにおいて合理性を追求し、合理的な思考で判断することを求めるのはやはり無理があります。 時に合理性がなくとも感情で動いたり、論理性があるかどうかはわからない直感で動いた方が結果的にうまくいくことだって多々あると思います。 すべての資質とその組み合わせについて言えることは、その資質なりの思考をどんな場面でも前面に出すと時にうまくいかないことが起こってしまうということです。 資質の違いはある意味役割の違いであり、適切な場面で使ってこそ価値が最大化します。 ここも他の資質との兼ね合いになりますが、「分析思考」上位の人はあまり感情には重きを置きません。 それは、当然自分に対してもそうなります。 「分析思考」「責任感」上位の私自身がそうですが、「〇〇したい」より「〇〇すべき」の思考が強く出てしまいます。 そういう思考を繰り返していると、いつの間にか感情に対する感度が鈍ってしまうものです。 「分析思考」の論理(理性)に寄り過ぎてしまうところを適切に緩めるためには、感情を見にいくということです。 そしてそれはまず自分から…です。 どんなことであっても自分で自分をどう扱っているかがその裏返しで他者にも及びます。 なので、まずは自分自身の感情を大切に扱ってみることです。 具体的には、上述した「〇〇すべき」ではなく「〇〇したい」での行動を増やしていくということです。 そしてそういう行動を増やしていけば「〇〇したい」で行動してもうまくいくことがたくさんあるということに気づけるでしょう。 ただしここで注意が必要なのは、そもそも「〇〇すべき」が多い人は「『〇〇したい』で考えてみよう」と言った瞬間に「『〇〇したい』で考えねば!!」と肩に力が入ってしまうことです(笑)。 また、最初のうちは理性的に考えるのがあまりに当たり前だけに感情を拠り所とした「〇〇したい」が見つかりづらいかもしれません。 それでも、感情のない人はこの世に一人もいないので、丁寧に自分の感情を見ていけばきっと見つかるはずです。 コーチのサポートを受けるのも良いと思います。 いずれにしてもそうやって少し感情よりにもいけるようになると、より適切な場面でその理性的な思考を活かせるようになると思います。時々感情に寄せてみる(「分析思考」)
「分析思考」の場合は、論理性と共に正確性というか精度の高さを求めます。 そして、無意識レベルでそれを他者にも求めてしまうのです。 そうやって他者に対して論理的正確さを要求することが、他者にとってみれば自分のことを疑われている=信頼されていないと感じさせてしまう可能性があります。 こちらとしては決してそんなつもりはなく、ただただ納得した上で物事を進めたいだけなのに、 「なぜ、そうなると言えるの?」 「それ、ちゃんと確認したの?」 等の質問を繰り返すことで、時にそれを詰問とすら感じさせてしまうことがあるということです。 特に、過去の失敗に対しただ「なぜ?」と問うのは不毛なことが多いです。 論理的には間違っているとわかっていても、うっかりやってしまうことは誰にでもあることです。 それを「なぜ?」「何で?」と問われ続けるのはしんどいですね。 昔の私はこれをやりまくっていた訳ですが…(^_^;) もちろん、「なぜ?」を問うこと自体が悪いことだと言いたい訳ではありません。 しかしながら、「なぜ?」を問い、その理由がわかったとして、その先どこにつながっていくのかがないままの「なぜ?」、すなわち自分が納得したいだけの「なぜ?」はセーブした方が良いかもしれませんね。 ここでもやはり自分の特性を自覚しつつ、どの場面でその特性を前面に出した方がより効果的なのかを考えることが大事だと思います。 もう一つは、自分がなぜ今この質問をしているのか、自分の疑問をクリアにすることでどんな成果に結びつけたいと思っているのかをきちんと説明してあげることも大事だと思います。 自分にとって当たり前に大切にしていることも、他者が同じ感覚でいるとは限らないものなので。「分析思考」は、情報の交通整理をする
「分析思考」の思考の特徴は、複雑にいろんなものが混ざっている状態(かつ順番がばらばらな状態)をある単位での要素に分割して整理し、その後それらの因果関係を踏まえて順序立てて並べ替えていく感覚です。 と言ってもなかなかイメージがつきづらいですよね。 例えば、誰かがこんなことを言っていたとします。 「いやぁ、風邪ひいちゃったよ。 桜咲いてて綺麗だよねー。 あっ、木蓮も咲いてるね。 熊本城もライトアップされててさ…。 いや、まだ中には入れないんだけどね。 熊本城の復旧っていつになるのかなぁ。 でも、まぁ風も強くてまだお花見には早かったみたい。」 この話しを聴いて要は “夜の熊本城に花見に行ったら風が強くて寒くて風邪ひいた” ってことが言いたいのね…(影の声:じゃ、そう言えばいいのに…) と冷静に分析します。 そして恐らく「分析思考」上位の人が上記例のような順番で話しをすることはまずないと思います。 なぜなら、自分自身が気持ち悪いから…。 いずれにしても、「分析思考」は、因果関係も不明確で様々な情報が入り交じっている中で不要な情報を整理し、必要な要素だけ抽出してそれを因果関係を鑑みて並べ替えていく思考です。 すなわち、「分析思考」上位の人は、事実とそうでないものが入り交じり、混沌としていて正しい判断が下せそうにないとき何が事実で何がそうでないのかを選り分け整理します。 その上でその事実同士を論理的に並べ替えて因果関係を明確にした結果として論理的な正しい結論を見出そうとします。 もちろん、論理的な正しさが常に正しい判断を導くとは言えませんが、感情に振り回されることなく冷静沈着に状況を把握し分析していくそのあり方が場全体に冷静さをもたらすと思います。 そうやって思考の“交通整理”をしてあげられるのが「分析思考」上位の人の強みなのです。
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