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他者理解を深めることを手放す

昨日の記事(メルマガ)にご質問をいただいたのでお答えします。

人はどこまでいってもわかり合えないという事実を受け入れる


「他者理解の大切さは今回の例でも本当に良くわかるのですが、社内研修のようにお互いの資質がわかればいいですが、日頃の生活では自分の資質はわかっても相手の資質はわかりません。

相手の資質については「たぶんこの資質が上位だろうな」という予想の世界を抜け出すことができないと思うし、相手は自分の資質はわからない、そもそもそんな見方はしないと思うんですね。

そんな中で他者理解を深め、良い関係を築くヒントをメルマガでもう少し突っ込んで教えていただけたらとても嬉しいです。

いつもこのメルマガで自分に置き換えて考えるヒントをいただけて、毎日メルマガを楽しみにしています。

これからもよろしくお願いいたします♪」


ありがとうございます!

で、ここから先は、たぶん期待された答えにはなっていないと思うので、そのつもりで読み進めてくださいね。

一言で言うと、“他者理解を深める”というその思考そのものを手放すということなんだろうなぁと思います。

もう一つは、“相手に理解してもらう”ことも同時に手放すということ。

矛盾してますよね?

前回は、“他者理解の大切さを知る”なんて記事を書いておきながら。

先日、「個別化」上位の方が、

「自分の個別化で相手の資質を判別できるように極めたいです」

というニュアンスのことを言われていて私からは、

「その考えは手放した方がいいですよ」

とアドバイスしました。

ええ、余計なお世話ですが(^_^;)。

なんでそう言ったかと言えば、そんなの無理だから!!

繰り返し書いていることですが、人は、違う動機づけで同じことをやります

だから、その人の表面的な振る舞いだけを見て、その人がどんな思考パターンでそれをやっているのかを判別するのは不可能です。

ストレングスファインダー®は、その行動の源泉となる思考パターンそのものを浮かび上がらせるツールであるわけですが、それとて177問もの設問に答えて初めて判別できるものなのです。

だから、どれだけ観察してもその人の真の思考パターンなどわかりようもない。

つまり、“他者理解を深めたい”に対する答えは、ストレングスファインダー®のようなアセスメントツールを活用してくださいとしか言いようがないのです。

さらに言えば、ストレングスファインダー®とて100%その人を表すとも限らないわけです。

他者理解は大切ではあるけれど、どこまでいっても真の他者理解には到達できない。

ここは、ストレングスコーチとしても肝に銘じておくべきことだと思っています。

ついつい忘れてしまいがちなので。

いずれにしても、真の他者理解というのはあり得ないものだという事実を受け入れましょうということ。

だって、時々自分でも自分のことがわからなくなったりするもの。

自分の言動をなぜそうするのかと聞かれて答えられないことだってありますよね?

そして、上記をわかっているからこその今回のご質問だと思うのですが、それがわかった上での“いかに他者理解を深めるか”という問いは、私からすればそれこそが矛盾しているように感じるのです。

つまりは、相手のことはどこまでいってもわからないし、わかりようがない

自分のことは、どこまでいってもわかってもらえないし、わかってもらいようがない

ここをまず認め、受け入れることだと思います。

“他者理解を深める”

の前提にあるのは、

“他者理解は深められる”です。

当たり前ですね。

だけど実際には、

“どれだけ深めても真の他者理解はあり得ない”

が正解なので、他者理解を深めようとすればするほど、できない現実を見てしまいそれが自分を苦しめてしまうのです。

それは逆もまたしかり。

「自分のことをわかって欲しくて、これだけいつも説明しているのに、ちっともわかってくれない」

こういう思いが増すだけ。

だから、自分も相手のことは理解できないし、相手も自分のことは理解できない

この事実をただ受け入れることがスタートラインだと思います。

そうすれば、芯からわかってはもらえない前提で、それでもどうやれば“できるだけ”わかってもらえるかという考えに変わりますね。

そして、たとえわかってくれなくても、それで自分を責めたり相手を責めることもなくなる

ここでも、逆もまたしかり。

芯から相手のことはわからない前提で、それでも少しでも相手のことを理解しようという気持ちになれる

そして、そもそも相手のことはわからないのが当たり前なので、うまく関われなかった自分を責めることがなくなる。

何が違うかと言えば、「期待値」や「前提」です。

“理解し合える”

が期待値であれば

“理解し合えない”

という現実に苦しみます。

“理解し合えない”

が前提にあれば

“理解し合えない”

という現実も当たり前になります。

つまりそれが“問題”ではなくなる。

詰まるところ、人間関係の問題とは自分自身が勝手に作り出しているものに過ぎません。

自分の前提が変われば、すべてがひっくり返ってしまうようなものです。

もちろん前提を変えるなんてそうそう簡単なことではないけれど、これほど手っ取り早い問題解決法はないのです。

そして、こうやって“前提”を書き換えた上で今回ご質問頂いた方のように“他の人と良い関係を築きたい”という思いで周囲の人と接していけばよいと思います。

大いなる自戒を込めて。

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