ストレングスファインダー®と子育てをテーマに、思うところを書いてみます。
あくまで私見であり、別の考え方をする人ももちろんいるだろうことも認めつつ。
そもそも個人のブログって、そういうものですけどね。(笑)
あっ、それともう一つ言い訳しておくと、私自身は子育ての達人でも何でもなく、むしろ失格者だと思っています。
ある意味そんな自分の反省を込めて書いています。
ストレングスファインダー®は、可能性を広げるためにある
“ストレングスファインダーは可能性を広げるためにある”
これは、ストレングスファインダー®を活用する上で、外せない哲学だと私は思っています。
で、あるならば、ストレングスファインダー®を子育てに活かすのであれば、子どもの可能性を広げるために使うべきです。
通常のストレングスファインダー®は、高校生程度の読解力が必要とされており、その意味から中学生以下の子どもたちには適さない診断ツールと言えるでしょう。
実はギャラップは、Clifton Youth StrengthsExplorerという、子ども版のストレングスファインダー®も提供しています。
適用年齢は10歳~14歳となっています。
資質の成り立ちから考えても、10歳未満でこの種の診断を実施することは、あまり効果的ではないのかもしれませんね。
私自身は、このツールに関してはあまり詳しくないのですが、どうやら10個に分類された資質から上位の3つを知ることができるようです。
まだ年齢が若いうちはより大枠での分類というのは、何となく納得感があります。
残念ながら、この診断ツールの日本語版は存在しませんので、日本では中学生以下を対象としたストレングスファインダー®は、事実上存在しないことになります。
いずれにしても、私自身は、子どもに対してこの種の診断ツールを適用することには、より慎重であるべきだと言うか、しっかりとその使い方、活かし方を考え理解してからにするべきだと思っています。
というのは、最初に書いたこの外せない哲学
“ストレングスファインダーは可能性を広げるためにある”があるからです。
子ども版のストレングスファインダー®で出てくる資質は、より先天的なその子の強みを教えてくれるのだと思います。
それを知ること自体は、とても良いことだと思います。
どうしても、自分の基準に照らし、そして他の子どもと比べて弱みや欠点の方に注目しがちな親が多いと思う(あっ、かつての私のことです。(汗))ので、
強み目線を手にいれること自体が素敵なことだと思います。
それでも、
「この子の強みを伸ばしてあげなきゃ!」
の気合を入れすぎない方が良いと思うのです。
はい、大きなお世話なのですが…
子どもが育つのを邪魔しない
子育てを経験してみて思うのは、
「子どもって育てるものではなくて、育つものだよねぇ」と言うことです。
これは、部下育成でも同じことが言えるというか、私がコーチングを学びながら人材育成を四苦八苦しながらやってきた中での実感でもあります。
つまり、子育てにしろ、人材育成にしろ、親や上司が
“相手が育つ邪魔をしない”ことが大切なのだと思っています。
その意味では、「この子の強みを伸ばしてあげなきゃ!」もひょっとしたら“子どもが自ら育つ”を邪魔しているのかもしれないのです。
ストレングスファインダー®で自己理解を進めると、薄々自分と自分の子どもの資質も違うんだろうなぁと気づくと思います。
そこから、
自分の資質ゆえの正しさを子どもに押し付けてはいけないのだと気づく人は多いと思います。
その流れから、「自分が自分の資質を知り、強みを知り、それを活かすことでより人生が楽になったから、子どもにもそうさせてあげたい。」と思うのも、まったく自然な流れだと思います。
それでも、そう考えること自体が、
子どもたちの可能性をひょっとして狭めてしまうことにつながらないかと危惧します。
なぜならば、「この子はこれが強みだ、だからこれを伸ばしてあげなきゃ!」が、場合によっては決めつけにもなり兼ねないと思うからです。
子どもって、無限の伸びしろがあり、大きな可能性があり、未来は大きく開けているものです。
そういう彼らに
親がしてあげられるのは、彼らが自由に自分の未来を選択し、切り開いていく支援をしてあげることです。
つまり、
どういう価値観を身に着け、どういう生き方を選んでいくのかは、子ども自身が決めていくことです。
親ができるのは、その邪魔をしないことだと思うのです。
「これはダメ!」と言うのと、「これがいい!」というのは、基本的には同義です。
なぜならば、それをジャッジしている人の基準がそこに反映されているのだから。
自分が自分らしくいることこそが、子育ての極意?
誰しもが、自分の子どもに対し、自分らしく生きて欲しいと願っていると思います。
自分らしく…というのは、自分が人生の選択権を持っていることを指します。
つまり、子育てというのは、子どもにその自由な選択権を与えることなのだろうと思います。
そして、それができる親がどんな親かと言えば、
自分自身が自由に、自分らしく生きている親であるはずです。
他人軸ではなく、自分軸で、良い意味で自己本位に、自分を様々な縛りから解き放ち自由に生きている。
そんな親を見て、子どもたちも、
自分らしさを伸び伸びと表現していくのではないでしょうか。
例え自分の子どもであっても、自分が思うような人にはならないわけだし、他人を変えようと思っても無駄なことです。(変えたくなるのはわかりますけどね…)
結局変えられるのは自分だけであり、向き合うべきは自分自身なのだと思います。
上で書いたことを何一つできず、自分の正しさを押し付けてきた私が書いても何とも説得力がないのが甚だ残念ですが(汗)、私と同じ失敗をしないよう参考になれば幸いです。
文責 ギャラップ認定ストレングスコーチ 知識茂雄
ストレングスコーチングでは、それぞれの人が今の自分を知り、より自分本位で楽に生きていくお手伝いをしています。