「自己確信」は、コンパスを持つ
「自己確信」は影響力の資質で、原語は Self-Assurance。 辞書で引くと自信、自己過信と出てきます。 自己過信というのはかなりネガティブな言葉ですが、「自己確信」の人がそうだということではなくうまく使えていないとそう見られてしまうことがあるかもしれないということ。 ここはまた別に書きます。 34資質の中で「自己確信」が一番論理的に説明しにくい資質だと感じています。 「自己確信」についてよく言われるのが自分の中にコンパスを持っているということ。 すなわち、コンパスが目に見えない磁力線によりどこにいても正しく方角を教えてくれるかのごとく自分の直感として「こっちだ!」という方向性を感じ取っているということです。 ここで大事なのは、「こっちだ!」という方向には必ずしも論理的な裏付けがあるわけではないということ。 ある意味裏付けがないからこそ揺るがない自信がそこにあるのです。 自分の決断に揺るぎない自信を持っている。 これが「自己確信」という資質です。「自己確信」は、リスクを負う
「自己確信」の特徴の一つに、必要とあらば恐れることなくリスクを取るというのがあります。 でも、これって本人的には必ずしもリスクを負う感覚はないのかもしれないなぁと思っています。 リスクを取っているように感じているのは周りの人だけであり、本人としては当たり前のことを当たり前にやっている感覚なのではなかろうかと。 それは前回書いたように「自己確信」上位の人は自分の内なる羅針盤に従い進むべき道を決めているわけで、感覚としてはただ「こっち」と感じた方向に進むだけという感じなのだと思うのです。 そういう意味で傍から見ると「なぜそんな危ない橋を平気で渡れるのか?」という感じになると思うのですが、周りが思うほどは危険とは感じていないと思います。 本人的にはきっと「危なかろうが、そうでなかろうが、進むべき道を進むだけのこと」という感覚だと思います。 その根っこにあるのは、自分の人生は他の誰のものでもなく自分のものという揺るぎない信念です。 「自己確信」上位の人は、自分の人生を決める大きな方向付けを他者に委ねることは決してありません。 その道が傍から見たらいばらの道だったとしても、そこに進んでいくことに何ら躊躇はないのです。「自己確信」は、上流に向かって泳ぐ
「自己確信」上位の人は、自分のことは自分で決めるという感覚を強く持っています。 それを裏返すと人の意見に耳を傾けないということになりかねません。 ギャラップの解説には swimming upstream とあります。 上流に向かって泳ぐということであり、自分以外の全員が反対しようが自分が決めたことであれば構わずその方向に進んでいくとの意味だと思います。 だからこその推進力であり、開拓力ではあると思います。 しかしながらすべてにおいて周囲の声を無視して軋轢を生みながら進んでいくのは効率的ではない場合も多々あると思います。 ギャラップの解説にはこうあります。 "If you want to go fast, go alone. If you want to go far, go together." 「早く行きたければ一人で行け、遠くまで行きたければ皆で行け」という有名な言葉ですね。 もし、大きなことを成し遂げたいならば、自分一人ではなく多くの人を巻き込み協力を得るのが得策です。 そのためには、敢えてスローダウンして周囲の人を説得したりその時が来るのを待つといったことを意識することだと思います。 最終的に自分が行きたい場所はどこなのか? その場所に確実に行くために何が必要なのか? こういったことを客観的に俯瞰的に考えてみることが大事だと思います。「自己確信」は、周囲を黙らせる
「自己確信」の特徴は、ある意味根拠無く自分の決断に揺るぎない自信を持っていること。 それゆえに特にリスクを冒してでも自分が決めたことを推し進めることができます。 一方、それゆえに場合によっては周囲の人から見て、ものが言えないと感じさせてしまうことがあるかもしれません。 あまりに自信たっぷりに語られると「もう何を言っても仕方ないな」と思ってしまう人もいるものです。 特に私のように「調和性」上位だとそうなりがち。 「調和性」の特徴として何事も合意を得たいというのがあります。 しかしながらその裏返しでどう転んでも合意が得られないと感じてしまうと“黙る”というのも同時にあります。 「何を言っても無駄だ…」と諦めてしまうのです。 それ自体は「調和性」での妨げになる部分ではあるのですが、事実そうなってしまう人がいる、言い換えると「自己確信」上位の人の側からするとそうさせてしまうということでもあります。 いかに自分の直感が指し示す方向に自信があるとは言え、他の人の意見を参考にした方がより精度高く方向性が固まるということもきっとあると思います。 そういう意味でいかに周囲の意見を吸い上げることができるか、言い換えるといかに話しやすい雰囲気を作っていくかだと思います。 そのためには隙を作ることだと思います。 自信たっぷりに見える人は同時に失敗しない人だと思われがちです。 でも実際は誰だって失敗します。 なので、うまくいかず行き詰まってしまった時にこそそれを素直に認め周囲に意見を求める。 これができるとより遠くに効率的に辿りつくことができると思います。「自己確信」の影響力をどう使うか?
「自己確信」の強みは、何と言ってもその存在感にあると思います。 自分の決断に対するゆるぎない自信に裏打ちされて「自己確信」上位の人の言葉には理屈ではない説得力と力強さが宿ります。 そのあり方が特に困難な状況に置かれ不安に怯えている人たちに勇気を与えるのです。 「〇〇さんが大丈夫と言うからには大丈夫なんだ」 そう思わせてしまう存在なのだと思います。 そして「自己確信」上位の人は、積極的に(無意識に)リスクを冒します。 物事をドラスティックに前に進ませるには、時にリスクを負うことが必要です。 「自己確信」上位の人はここでもその勇気を与えてくれます。 さらには「自己確信」上位の人は「自分は自分であり他の誰とも比較する必要がない」との感覚も持っていると思います。 多くの人は、自分より能力の高い人に対し引け目を感じることが多いものです。 「自己確信」上位の人にはそんな相手をリスペクトすることはあっても自分が劣っていると感じることはないと思います。 すなわちそういう人たちとも臆せず対等に向き合うことができるのだと思います。 だからこそ、そういう能力の高い人たちと共に大きなことを成し遂げることができるのです。 「自己確信」は意図せずして大きな影響力を発揮する資質です。 だからこそ、その影響力をどう世の中のために役立てていくのか、その方向性を見定めるのが大事なのだと思います。
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