お互いを活かし合うコミュニケーションのあり方
今から書くことは、結構起こりがちなことだと思います。
それだけに結構根深い問題でも、あり注意すべきことでもあります。
ストレングスファインダー®をチームビルディングで活かすということは、自分の才能を強みとして活かし貢献していくということであり、自分の苦手なことを他の人の才能、強みで補ってもらうということでもあります。
言ってみれば、強みの貸し借りをするということです。
そういう前提がありながら、いや、そういう前提だからこそ起こりがちなことがあります。
例えば、以下の二つの会話を見て皆さんはどう思いますか?
パターン1
「あなた『着想』持ってるんだからアイディア出してよ!」
パターン2
「いろいろとアイディアが欲しいんだけど『着想』を活かして協力してくれないかな?」
もちろんお互いの関係性にもよるわけですが、パターン1の方は相手の強みを借りるというよりは自分の都合良く相手に強みを使うことを“強要”している感じですよね。
そして、こういうのって結構ありがちなんですよね。
私自身も、以前も書いたと思いますがこういうことがありました。
あるイベントを主催していて、その場で何か面白いことを企画しようということになり、私は思わず「着想」持ちの人にこう言っていました。
「俺、そういうの苦手だからさ◯◯さん、やってよ!」
その瞬間、その人の顔が一瞬曇ったのを見て「あっ、やっちまった!(^_^;)」と思いました。
これって前述した“強要”となっているとの問題と共に、実はもう一つの問題が潜んでいます。
「適応性」を上位に持つ自分にとり、その場で振られて何かしら対応することはさほど苦にはなりません。
でも、そうでない人にとってはいきなり言われて対応するのはそう簡単ではありません。
人って、自分に出来ることは相手もできるものと、ついつい無意識に思い込んでしまうのです。
その二つが如実に出てしまった事例だと思っています。
ストレングスファインダー®に精通している私ですらこんなことをやらかすのです。
そしてまた、その逆パターンもあります。
私の場合は、「適応性」があることで結構融通が利く方ではあります。
ある意味それを売りにしているところもあり、周囲の人もそれを知っています。
すると時々こんなことが起こります。
相手が私だから…という理由で急な予定変更をされたり、何かしら無茶振りされたりと。
「知識さんだから大丈夫ですよね!」的に。
このあたりは結構微妙で、そういうふうに見てくれていること、それだけ信頼してくれていることは、自分にとってはある意味嬉しいことでもあります。
それでも、一方で「なんだかなぁ」と思ってしまう自分もいます。
何というか、私物を断りもなく勝手に使わないで!って感じ。
伝わりますかね?
要は何が言いたいかというと、相手の強みを借りる時は、相手が心地よくそれを差し出せるように配慮しましょうということです。
無断使用は、以ての外です。
そして、借りたらちゃんとお礼を伝えましょうということでもあります。
貸し借りという意味では当たり前のことですが、これが意外と難しい。
繰り返しになりますが、相手の強みを活かすというスイッチが入っているだけにかえって難しいのです。
人って、何事も自分の都合の良いように考えがちですからね。
一方で、上で書いたことって、単純に相手との適切なコミュニケーションを取るという意味では当たり前のことを言っているに過ぎません。
だから、その意味ではストレングスファインダー®を導入する前提の土台として、適切なコミュニケーションが交わされているということが大事なのだと思います。
それは、資質がどうこう以前の話しとしての、お互いが気持ちよく働けるためのお互いに配慮し合うコミュニケーションです。