量が質を育てる。
チームに本当に必要なコミュニケーションとは
職場のコミュニケーション、うまくいっていますか?
「もっとチームの雰囲気を良くしたい」「メンバー同士の理解を深めたい」
そう思いながらも、どこから手をつければいいのか分からない。そんな悩みを抱えているリーダーやマネージャーの方は、きっと多いのではないでしょうか。
圧倒的な熱量を持つチームとの出会い
先日、ある企業でストレングスファインダー®を活用したチームビルディング研修を実施しました。
これまで多くの組織に関わらせていただいていますが、先日出会ったチームは、少し異常に感じるほどの熱量を持っていました。
彼らの特徴を一言で表すなら、「とにかくコミュニケーションの量が圧倒的」だということです。
単に仲が良いというレベルではありません。お互いの「ダメなところ」や「直すべきところ」まで、かなり率直に言い合える空気が、既にできあがっていたのです。
その場でプランを変更した理由
通常、この手のワークショップでは数名のグループに分けて進行します。
しかし、彼らの遠慮のない関係性を見て、私はその場でプランを変更しました。小手先のワークではなく、全員で膝を突き合わせる「グループコーチング」に切り替えたのです。
そしてこれが、大正解でした。
「批判」が「理解」に変わる瞬間
元々、辛辣な意見すら言い合える彼らです。そこにストレングスファインダー®という「強みの共通言語」が加わると、どうなるか。
これまでなら「なんでそんなことするの?」と批判的に響いていた言葉が、「その行動は、君のこの資質から来ているのか」と、肯定的な理解へと変換されていきました。
率直さはそのままに、そこに「納得感」と「リスペクト」が上乗せされる瞬間を、目の当たりにしました。
鶏が先か、卵が先か
よく、組織開発の現場では議論になります。
「ツールを導入するから、対話が増えるのか」
「対話があるチームだから、ツールが活きるのか」
鶏が先か、卵が先かという話ですが、私の答えは決まっています。
「元々対話の多い場に導入するのが、最も効果が高い」
質より先に、量を
多くのリーダーは、コミュニケーションの「質」を求めがちです。
どう話せばいいか、どんな会議にすればいいか。そればかり考えてしまう気持ち、よく分かります。
しかし、先日のチームを見て確信したのは、「コミュニケーションは、量が質を高める」という真理です。
質を求めてから量を増やすのではありません。圧倒的な量のやり取り、つまり「お互いの関わる回数」があるからこそ、その積み重ねの中で理解が深まり、結果として関係の質が研ぎ澄まされていくのです。
コミュニケーションの量を増やす具体的な方法
では、実際にチームのコミュニケーション量を増やすには、どうすればいいのでしょうか。ここでは、今日からでも始められる方法をいくつかご紹介します。
メンバー全員が今日の気分や状態を一言ずつシェアする時間を設けます。業務の話でなくても構いません。「昨日よく眠れた」「少し疲れ気味」といった些細な共有が、相手を知るきっかけになります。
月1回を週1回に、30分を15分×2回に。短くても頻度を上げることで、「言いたいことがあったら、すぐ話せる」という安心感が生まれます。
「ありがとう」「助かった」「さすがだね」といった言葉を、意識的に増やしてみてください。ポジティブなやり取りの回数が増えると、自然と会話全体が活性化します。
月に一度でも、「うまくいったこと」「困ったこと」「次に試したいこと」をメンバー全員で共有する時間を持ちます。業務を通じた対話の機会が、相互理解を深めます。
まずは「回数」を増やすことから
もし、チームの空気を変えたいと思ったら、まずは巧みな言葉を探すよりも、メンバー同士が関わる「回数」をどう増やすか。
そこから始めてみるのが、実は一番の近道なのかもしれません。
完璧なコミュニケーションを目指す必要はありません。少し不器用でも、拙くても、まずは関わる回数を増やしてみる。その積み重ねが、やがてチームの信頼関係を育て、本当の意味での「質の高いコミュニケーション」につながっていくのです。
あなたのチームでも、まず小さな一歩から始めてみませんか?
