「アレンジ」は効率化する
「アレンジ」は、実行力の資質です。 実行力の資質は、成果を出すことを大切にしています。 無意識なので自然とそうなってしまいます。 そして、実行力の資質同士の違いは、その成果の出し方や方向性にあります。 「アレンジ」の場合は“効率化”が一つのキーワードとなります。 何事も、効率的に成果を出すということを大事にしています。 言い換えると“非効率”が嫌いです。 そのためどういう振る舞いになりやすいかと言えば、まずは何をやるにしても事前の段取りを大事にします。 何をどういう順番でやっていけば効率的に作業できるかをイメージしてから、あるいは必要な準備をしてから取り掛かる感じです。 料理で言えば、必要な器具、材料を揃えてからスタートするようなイメージです。 冷蔵庫にある食材であれば、それらが必要になる度に冷蔵庫を開けて取り出すことを非効率に感じるからです。 そして効率化という意味では、何もしない無駄な時間を作らないということも挙げられます。 「アレンジ」の感覚としては隙間時間を他のことで埋めるという感じです。 ここも料理を例に取ると、食材を切って鍋で煮込んだりレンジでチンしている間に使った器具を洗ったり、次にやることの準備をしておく感じです。 料理の例は、「アレンジ」を上位に持っていない人でもある程度やっていることではあると思いますが、「アレンジ」の場合はイメージとして隙間無くぴったりはめ込む感覚なので、隙間時間を何にどう使うと最も無駄がなくなるかのその感覚が鋭い感じだと思います。 -------------- ちなみに、ここに「最上志向」が加わると余計にその感覚が強くなり究極の効率化を求めるようになります。 そして「最上志向」のより良くしたい欲求が常に効率化を求めて改善していく…みたいな感じになります。 --------------- この効率的に成果を出したいとの感覚が様々な特徴を生み出します。「アレンジ」は組み合わせる
「アレンジ」の特徴のもう一つは、複数の物事を同時並行に進めていくことに長けているということです。 「アレンジ」上位の人のある種の感覚は、“組み合わせる”とかぴったり“はめ込む”というところにあります。 この感覚で同時並行処理を説明すると以下のようになります。 「アレンジ」上位の人は、複数の案件のそれぞれを細かなタスクに分解していきます。 そして、それぞれの分割されたタスクを自分の使える時間の枠にパチパチとはめ込む感覚で割り当てていきます。 そうやって自分の使える時間を隙間なく埋めていき、複数の案件のそれぞれを時分割して少しずつ進めていくことで同時並行処理を実現しています。 さらにもう一つの特徴は、“采配する”とのニュアンスです。 前回書いたように「アレンジ」が無意識に目指すのは“効率性”です。 効率的であることを考えたとき、自分にとって苦手なことを自分で頑張ってやるよりは他にそれを得意とする人がいるならばその人に任せた方が良いとの考え方になります。 そして、ここでもやはり“はめ込む”に近い感覚として“当てはめる”というのが出てきます。 つまり、「アレンジ」上位の人は、適材適所に人を置き采配することが得意だとも言えます。 ここは、人の強みを見抜く「最上志向」や、人それぞれの個性を見抜く「個別化」が合わせて上位だとよりその感覚が強くなると思います。 私自身も「アレンジ」は4位と上位にはあるのですが、実は人に任せるという感覚があまりありません。 それは、「最上志向」「責任感」で質を担保するために自分で抱え込みがちだということと(あっ、「自我」もあるかも…)、「調和性」的にそもそも人に頼むのが苦手というのがあるからです。 それでも、何かをやる際に誰かに協力してもらわねばならないとなった時にはやはり 「これは、この人にやってもらうといいかなぁ」 という感覚は出てきます。 いずれにしても「アレンジ」の場合は、効率性を軸に“組み合わせる”とか“はめ込む”、“当てはめる”という感覚で振る舞うのだという理解で良いと思います。「アレンジ」は変えたくなる
「アレンジ」という資質は、表だって大きく悪さをすることはあまりないように思います。 強いて挙げるとしたら、最適な手順、最適な組み合わせで効率化したいとの欲求からいろいろ“変えたくなる”ということでしょうか? 変える、変わることに抵抗感がないとも言えるかもしれません。 そういうところがそうではない人とのすれ違いを生むこともあるかもしれません。 例えば、「アレンジ」上位の人は、仕事において今やっている手順をこう変えたらもっと効率化できるということを常に考えています。 そして、実行力の資質だけに実際に変えようとします。 それが自分だけに影響がある範囲ならばまったく問題ないのですが、そうでない場合も当然ありますね。 そういうときに例えば「規律性」上位の人とかは、“いきなり”変えることに抵抗を持つかもしれません。 そこに「慎重さ」が加わればなおのこと…。 「アレンジ」は変える、変わることを良しとしますが、そうではない人も中にはいるということを知っておく必要があるということです。 だから、自分が何か変えたくなったらそれに抵抗感を持つ人がいるかもしれないことを念頭において確認しながら、そして変更までの準備期間を置いた上で実行していくと良いと思います。 さらには、それを変更する理由をきちんと説明することも大事ですね。 自分から見たら明らかに効率化につながると思えても、他の人にはそう感じられないこともあるかもしれないので。 もっと言えば、実際には多くの人に影響を与えてまで変更することのメリットがないことだってあるかもしれませんね。 もう一つの可能性としては、これは特に人事権のあるマネジャーの方が気を付けた方が良いことかもしれませんが、人材配置を変えたくなるような場合です。 すなわち、誰にどんな役割を担わせるとより効率的かを考えがちだということ。 ここは、特に人間関係構築力の資質があまり上位にない人だと極論すると人をコマのように扱ってしまいかねませんので注意が必要です。 一つには、そういった変更が本人の望むものではない場合モチベーションというファクターがその人のパフォーマンスを落とすことにつながるかもしれないということ。 そしてもう一つは自分が見ているその人のポテンシャルはごくごく一部である可能性もあるということです。 いずれにしても大事なのは、何かを変えたくなったときそこに関わる人としっかり対話していくということだと思います。 そうやって、自分も周囲の人も皆が快適に思えるような効率化を進めていけば良いと思います。使えるリソースを意識する
「アレンジ」という資質は、全体を把握しつつ最適にリソース配分し采配できる資質です。 以前書いたように私も「アレンジ」上位です。 頼むのが苦手なので采配というところまではいきませんが、プロジェクトの責任者的立場に立つと常に全体の動きを見ながら手を打っている感覚はあります。 そして、何か不測の事態が起これば「適応性」と相まって臨機応変に対応します。 今書きながら思いましたが、変化に対応できるのも常に全体を見ているから…とも言えそうですね。 「ここがこう変わるならば全体にこう影響があるからこう対処しよう」 みたいなことを無意識に考えている気がします。 そういう意味で「アレンジ」を活かすには、物事の全体像をきちんと把握するということが大事です。 恐らく無意識レベルでやっていることではあるけれど、それをより意識的にやっていくことで“采配”がやりやすくなると思います。 そして刻々と変わりゆく状況をタイムリーに把握する。 「収集心」も上位だと自然とそうなる(自ら情報を集める)と思いますが、そうでなければ自分に情報を与えてくれる人を確保しておくことです。 ちなみにギャラップのサイトでは「アレンジ」のことを“指揮者”と表現してあります。 良い指揮者でいるためには、一人ひとりがどんな演奏をするのか把握しておく必要があります。 すなわち、自分が采配できる“リソース”を把握しておく必要があります。 ギャラップのサイトでは“ジャグラー”とも表現されています。 多くのリソースを持っていてもそれらを巧みに組み合わせ、何かを表現することが出来るということです。 ここでのリソースとは時間、人材、お金情報、知識など様々考えられます。 自分が使えるリソースにはどんなものがあるのか、そこに意識を向けていくと「アレンジ」がより生産的に活かせると思います。
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