仮説の積み重ねが現実化する可能性は低い
私自身もどちらかと言えばかなりの心配性です。
特に「調和性」があるので、「こういうことをすると(言うと)、相手は(周囲の人は)どう感じるだろうか?」と考え始めると逡巡し、動きが止まってしまいます。
私の場合は「内省」もあるだけにその傾向が強く、頭の中で勝手に悪い方向に不安を膨らませます。
よく言われるように、不安の正体とは“よくわからないもの”。
よくわからないから、見えていないから不安になる訳です。
そして、よくわかっていないということはその不安には根拠がありません。
だからその不安とは、“こうなるかもしれない”との仮説に過ぎません。
ここまではあたり前ですね。
で、心配性の人が問題なのは、その根拠のない仮説にさらに根拠のない仮説を重ねて不安を増大させてしまうということです。
そう、頭の中に膨らませているその不安は、仮説に仮説を積み重ねて自分が勝手に作り出した想像の世界にあるもの。
要は、その不安が現実になる可能性は相当低いはずなのです。
一つひとつの仮説に根拠が薄く、それが起こる可能性は低いわけなので、仮説x仮説x仮説…という不安が起こる可能性が著しく低くなるのは自明です。
これが“客観的な事実”です。
不安を小さくする方法
これを踏まえて私が選択している方法は、自分の感じている不安はほぼほぼ起こらないものという前提で動いてみるということです。
そうすることで実際に自分の抱えていた不安は杞憂だということがわかり、以前のように不安に不安を積み重ねて大きく膨らませるということは少なくなりました。
でも上の方法は手っ取り早いとは言えかなり勇気のいることなので、いきなりその行動が取りづらいのであれば、今度は実際に今自分が抱えている不安が心配する必要のないものであることを確認してみるといいと思います。
“よくわからない”ことが不安を生み出す要因なのであれば、“よくわからない”を実際に確認することで無くしてしまえば良いわけです。
一番手っ取り早いのは、例えば私のように周囲の人がどう思うかが気になる人は実際に周囲の人がどう感じるかを直接聞いてみることです。
直接聞けなければ本人でなくともいいので自分が不安に思っていることを聞いてもらい、どう感じるかを確認してみるといいです。
すると、きっと自分の不安を打ち消してくれる人の方がはるかに多いことに気づけるはずです。
そうやって不安が小さくなれば前に進みやすくなり、実際前に進むことで自分が思った以上に何事もなくうまくいく経験が積み重なり、必要以上に自分の行動にブレーキを掛けることも少なくなるでしょう。
もし確認してみた結果自分の不安が的中しそうだったら、それはそれでいいと思うのです。
それが起こるかどうかわからない中でただ不安を抱えて逡巡しているよりは、それが起こリ得るとわかればそこに対応する方法を具体的に考えればいいだけのことですから。
特に「慎重さ」x「調和性」とか「慎重さ」x「共感性」で人に配慮するあまりブレーキが掛かりがちな人は上で書いたことを意識してみてください。
一番良くないのは不安を頭の中に留めてとどめなく膨らませてしまうことです。
特に自分の調子が悪く思考がネガティブになっている時は、考えれば考えるほど潜っていってしまいます。
これを読んでも「わかってはいるけど、そうは言ってもねぇ。」と思う方も多いと思いますが、そういう思考でいる限りは何も変わらないです。
もちろん、何も困っていなければ何もする必要はありません。
でも、何とかもっと楽に生きられる方向に自分を変えたいと思うのであれば、難しいことでもそこに勇気を振り絞ってみる価値があると思います。
勇気をもって何かに取り組むことで、きっと少しずつ自信が湧いてくると思います。
