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クリフトンストレングス®(ストレングスファインダー®)34資質完全ガイド「着想」

戦略的思考力の資質である「着想」について解説していきます。

振る舞いの特徴


「着想」は、英語で「Ideation」と表される通り、豊かな発想力を持ち、多様なアイデアを生み出す才能です。常に新しいものに惹かれ、独創的な何かを生み出そうとします。しかし、どんなアイデアも無から生まれることはありません。「着想」の才能は、一見関連のない複数の物事に結びつきを見出すことにあります。

「着想」が生み出すアイデアは、既存の要素を組み合わせることで見出されます。その過程では抽象化という思考が必要です。具体的なものを抽象的に捉えることで共通点が見出され、結びついていきます。例えば、スマートフォンは携帯電話とPDAが一体化したものと言えますが、これを抽象化すると、コミュニケーションツールと情報管理ツールの共通点が見出されます。これらを一体化することで、新しいスマートフォンが誕生しました。

「着想」は、一般的なものや平凡なものを避け、変わったものや人に惹かれる傾向があります。多くの「着想」上位の人にとって、「変わってるね」は誉め言葉です。「変わっている」を別の言葉で捉えると「面白い」になります。「着想」上位の人は、ユニークなものを面白いと捉え、自らもそれを生み出すことを求めます。

そのため、彼らの視点もユニークになります。同じ視点で物事を見ると同じ景色しか見えないため、異なる視点から物事を見ることができます。また、固定観念にとらわれず、柔軟な思考を持っています。新しい視点から物事を見直し、従来の枠組みを超えた解決策を模索します。

「着想」は戦略的思考力の資質であり、生み出されたアイデアが実行に移されるかどうかは関係ありません。そのため、実現可能性を考慮せず、多様なアイデアを生み出せるのです。また、連想力が高く、ある一つの情報から次々と関連するアイデアが浮かび、新しいコンセプトを生み出します。

さらに、「着想」を持つ人は知的好奇心が強く、常に新しい知識や情報を求めます。幅広い興味を持ち、多岐にわたる分野に関心を持つことで、異なる分野の知識を融合し、新しいアイデアを創造します。豊かな想像力により、まだ存在しない製品やサービス、システムを具体的に描くことが可能です。

根源的な欲求、動機づけ


「着想」の根源的欲求は、これまでにないユニークで新しいものを生み出すことにあります。常に新しいアイデアや発想を追い求め、独自の視点から世界を捉え、革新的なコンセプトを生み出すことに喜びを感じます。

強みとして活かせている状態


「着想」が強みとして活かされている状態では、プロジェクトが問題で停滞しているときに他の人と異なる視点から物事を見て発想することができます。「着想」上位の人は、意外なアイデアで問題を解決に導けます。例えば、製造業で生産性の改善が限界に達したとき、他の人は同業他社の事例にヒントを求めますが、「着想」上位の人は、飲食業の事例からヒントを得て、革新的な改善策を見つけることがあります。

「着想」は、既存のものに興味を示さず、新しいものを生み出そうとします。この特性により、新たなビジネスモデルや戦略を見つけ出すことができます。多様な情報や知識を取り込み、異なる分野の知識を融合することで、独創的な解決策を提案できます。彼らの柔軟な思考と豊かな連想力は、困難な状況において新たな道を切り開く助けとなります。

さらに、「着想」を持つ人は、知的好奇心が強く、常に新しい知識や情報を求めます。これにより、広範な視野と深い理解を持ち、他の人が思いつかないようなアイデアを創造します。豊かな想像力は、まだ存在しない製品やサービス、システムを具体的に描き、実現に向けた第一歩を踏み出す原動力となります。

「着想」は、複雑な問題に対して創造的な解決策を見つけるのが得意です。問題の本質を見極め、斬新なアイデアで問題を解決します。これにより、困難な状況でも新たな道を切り開くことができるのです。生み出されたアイデアが実行に移されることで、革新的な成果をもたらし、組織やプロジェクトに大きな価値を提供します。

妨げになってしまっている状態


強みと妨げは表裏一体です。「着想」は平凡なものを好まず、変わらない日々を退屈に感じ、何かを変えたくなります。しかし、変わらず安定していることを大切にする人にとって、「着想」を持つ人は心を乱す存在と感じられるかもしれません。そのため、変化の多い環境や変化を起こせる場に身を置くことが重要です。

「着想」により生み出されるアイデアは、自然と湧き出てくるものです。しかし、多くのアイデアの中から有益なものを選び、優先順位をつけることが大切です。特にチームで物事を進める際には、自分のアイデアを提示し、皆で取捨選択するシステムを構築すると良いでしょう。これにより、アイデアの中から最も効果的なものを見つけ出し、実行に移すことができます。

「着想」の喜びは、一見無関係に思えるもの同士のつながりを見出し、アイデアを生み出すことにあります。そのため、実現されるかどうかは二の次です。これが故に、「着想」上位の人は非現実的な夢想家と見なされがちです。しかし、アイデアを実現し形にすることで、他者に貢献できます。そのためには、アイデアを実現することが得意な人と協業することが重要です。

異なる才能を持つ人同士の協業は、文字通りウィンウィンの関係です。「着想」を持つ人は新しいアイデアを提供し、実行力のある人がそれを形にすることで、組織やプロジェクトに大きな価値をもたらすことができます。この協力関係を築くことで、「着想」の才能が最大限に活かされ、革新的な成果を生み出すことができます。

効果的に活かす方法


「着想」が生み出すアイデアは無から生まれるものではなく、情報や知識が必要です。様々な情報や知識に触れることで、豊かな発想ができます。どのように情報を取り込むかは他の資質によります。自ら調べたり学んだりする人もいれば、人を介して取り込む人もいるでしょう。豊かなアウトプットのためにはまずインプットが重要です。自分なりの方法でインプットすることを意識しましょう。

「着想」上位の人は、外部からの刺激によってひらめくことがあります。面白いものに惹かれる「着想」の人は、面白いものに触れたときに発想が広がります。心が動くイベントやスペースに出かけることも意識すると良いでしょう。例えば、美術館や展示会、クリエイティブなワークショップなどに参加することで、新しいインスピレーションを得ることができます。

自分の発想を面白がって話を聞いてくれる人との会話も有益です。「着想」同士の会話では、お互いの発想に刺激を受け、発想が広がることがあります。逆に、超現実的な人にはアイデアを持ちかけない方が良いでしょう。具現化の過程で現実派の意見は貴重ですが、アイデアを広げたいフェーズでは相談する相手を選ぶことが重要です。

アイデアを生み出せる環境を整え、自分が活かされる環境に身を置くことも大切です。現状打破が命題のプロジェクトに積極的に参加するなどです。例えば、新しいビジネスモデルを開発するチームやイノベーションを推進するプロジェクトに参加することで、自分の発想力を最大限に活かすことができます。

せっかくの発想力を活かすために、自分を活かせる環境に身を置きましょう。自分のアイデアが評価され、具現化されることで、自己実現の喜びを感じることができるでしょう。

対比される資質


「着想」と対比される資質の一つに「調和性」があります。「着想」は時に非現実的なアイデアを思い浮かべ、斬新な発想を生み出します。一方、「調和性」は現実的に物事を考える傾向があります。思考パターンの違いから、すれ違いが生じることがあります。

例えば、「着想」が新しいアイデアを共有すると、「調和性」上位の人は「どうやって実現するの?」と返すことがあります。これは、思考パターンの違いから生じるすれ違いです。伝え方を工夫すると良いでしょう。例えば、「ちょっと思いついたんだけど、話してもいいかな?」と前置きすると、「調和性」上位の人もその前提で話を聞けます。

「調和性」と「分析思考」が組み合わさると、超現実的で論理的な思考になります。突拍子もないアイデアに戸惑うことがあります。「規律性」も「着想」と対極に位置する資質です。「規律性」はタスクをルーティン化し、予測が立つことを大切にしますが、「着想」は変化を好むため、変わらないことを嫌います。

「戦略性」は「着想」と共に上位に位置しやすい資質です。「着想」は「戦略性」の持つ複数のアプローチ方法をさらに広げてくれます。「戦略性」をカーナビに例えるならば、「着想」が加わることで、二次元の地図が三次元に広がるイメージです。

これらの対比される資質は、異なる視点やアプローチを持つことでチーム全体のバランスを保つ助けとなります。「着想」を持つ人は、これらの資質を持つ人々と協力し、互いの強みを補完し合うことで、より効果的な結果を生み出すことができます。

他の資質との組み合わせ


「最上志向」は他の資質を磨き際立たせる資質です。「着想」に「最上志向」が加わると、独創性が一層磨かれます。予定調和を嫌い、他の人が思いつかないアイデアを創出します。例えば、会社の新製品開発プロジェクトで、他の人が考えないような斬新なコンセプトを提案し、それが成功につながることがあります。

「ポジティブ」が加わると、「面白い」に「楽しい」が加わり、何事も楽しく進めたいという欲求が強まります。例えば、チームのブレインストーミングセッションで、皆が楽しくアイデアを出し合える雰囲気を作り、クリエイティブな発想を引き出すことができます。

「共感性」が加わると、相手の気持ちをポジティブにし、喜ばせたいという気持ちが強まります。例えば、誰かの記念日にサプライズで喜ばせることが得意です。誕生日にユニークなプレゼントやイベントを企画し、相手を驚かせて喜ばせることができます。

「着想」は独創的でユニークな存在を大切にします。「個別化」や「自我」が加わると、一人ひとりの個性を尊重し、独自性を発揮することが強化されます。例えば、チームメンバーそれぞれの強みや個性を活かしたプロジェクトを企画し、全員が自分らしさを発揮できる環境を作ります。

「アレンジ」が加わると、柔軟に状況を変える能力が強化されます。例えば、計画が変更されたり、予期せぬ問題が発生したときに、即座に新しいアプローチを提案して状況を打破することができます。

「コミュニケーション」が加わると、自分のアイデアを効果的に伝える能力が強化されます。例えば、プレゼンテーションや会議で、自分の独創的なアイデアを魅力的に伝え、周囲を引き込むことができます。

「着想」の独創性や好奇心が、他の資質と組み合わせることでユニークな特性を生み出します。これにより、個人やチームに新たな視点やアプローチを提供し、革新的な成果をもたらすことができます。


上記はギャラップに承認されたものではなく、ギャラップの認可も推薦も受けていません。クリフトンストレングス®(ストレングスファインダー®)に関する意見、見解、解釈は、株式会社ハート・ラボ・ジャパン代表 知識茂雄だけの考えです。
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