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マイルールを破る~自分が心配していることはまず起こらない~

マイルールを破る~自分が心配していることはまず起こらない~~


非合理な思い込みを緩めていくにはマイルールを破ることに挑戦することが大事だと前回書きました。

「こうあらねば」との非合理な思い込みがあると、当然ながら言動に縛りが生じます。

というか、そもそも自分が非合理な思い込みを持っていることに気づいていなければ、自分自身が自分の言動を縛ってしまっていること自体に気づかないと思います。

だからこそ最初に必要なのは、自分がどんな思い込みを持っているかに気づくことです。

そして、それって結局他者と自分を比較することでしかわからないのだと思います。

とは言え日々いろんな人と接しているわけなので、日常の中で自分と他者を比較する機会は多いと思うのです。

それでも自分自身が非合理な思い込みを持っていることに気づけないのは、本当の意味で自分とは違う他の人の思考、感情、行動のパターンを知らないからだと思います。

だからこそのストレングスファインダーなんですよね。

ちょっとずれるけど、自分の場合で言えば「社交性」上位の人がどんな人に対しても友だち感覚で接することができると知り驚愕しました(笑)。

自分の感覚からすればそんなの想像すらできないわけです。

でも実際にそういう人がいる。

それをストレングスファインダーはわかりやすく教えてくれます。

そうやって、自分とそもそもの感覚が違う人がいることに気づくことがまず必要です。

すると何が起こるかと言えば、それまで自分にとっての当たり前が世の中全般にとっても当たり前だと思い込んでいたことに対し「あれ?」という感覚になると思います。

「ひょっとして自分の当たり前は世の中にとってはそうではないのかも?」

との問いが生まれると思います。

そしてこれはまさに正しい。

自分の場合で言えば「調和性」的に物事を進める上では合意を取るというのがごくごく当たり前にありましたが、その人が上位に持つ資質によっては必ずしもそうではないと知りました。

しかも算数で考えると、34資質もある中で上位に来る資質の一つひとつは全体からみたら必ず少数派であるとの事実にも直面します。

自分の当たり前が世の中の当たり前どころか、むしろ自分の考え方の方がマイナーだと知ることになるのです。

こうやって客観的に自分と他者を比較することで、いかに自分が非合理な思い込みを持っているのかに気づくことができます。

では、この非合理な思い込みをどのようにして緩めていくのか…。

ここで必要なのがある種のマイルールを破ることへの挑戦です。

それがどんなものであれ、自分の言動は自分が大切にしている価値観に沿うものとなっています。

例えば私の場合は「責任感」という資質により、約束というものは何がなんでも守るものであるとの強固な思い込みがあります。

それゆえに、自分がひとたびやると言ったことをその期日までにやらないという選択肢は基本的にはありません。

そういう行為は相手にとって不誠実だと考えるからです。

もちろんそれゆえに他者からの信頼を得るという役立つ面もあります。

しかしながら、

「いかなるときもどんな事情があろうとも約束を果たさねばならない」

と思っているとしたら、それは冷静に考えれば非合理そのものです。

ここでのマイルールを破ることというのは、自分からしたら不誠実だと思える行為のことを指します。

例えば私の場合で言えば「責任感」に加えて「調和性」なので、誰かに何かを頼まれると自分がやりたいか否かによらずできることであれば基本的に引き受けます。

逆に言えばできることなのに“気が乗らない”という理由だけで断るという選択肢を持っていませんでした。

従い私にとってのマイルールを破ることは、シンプルに気が乗らないことは断るということです。

ここまで書いたような思考プロセスを経て自分のマイルールに気づいた私は、そのマイルールを破ることにチャレンジすることにしました。

それまでは、無意識のうちに自分がどうしたいかという気持ちは無視し、誰かにお願いされたことは、対応できることである以上は引き受けるの一択だったものを一旦は自分に「どうしたい?」というのを訊ねるようにしたのです。

そして、どうにも気が乗らないことはきっぱりと断るということにチャレンジしました。

すると何が起こるか?

多くの場合、“自分が心配していることは起こらない”ということが起こります(笑)。

私が持っていた非合理な思い込みは、自分が考える“不誠実な言動を取ると相手からの信頼を失う”というものでした。

それでも多くの場合はそんなことは起こらないのです。

もちろん時には相手を失望させ、がっかりさせてしまうこともあるでしょう。

それを自分がまた残念に思うこともあるでしょう。

でも、実はそこにすら非合理な思い込みが隠れていたりします。

それは、相手をがっかりさせるような存在であってはいけないとの思い込みです。

こうやって場合によっては何らかのマイルールを破ることに挑戦することにより、また新たな自分の非合理な思い込みに気づき向き合うことにもなったりします。

そしてその一つひとつを緩めていく。

この繰り返しなのかなぁと思います。

もちろん人によってはこの種の思い込みが少ない人もいると思います。

そういう人は「世の中にはそういう人もいるんだなぁ」という感じで読んでいただけると幸いです。

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