「着想」は、アイディアを創出する
「着想」の原語は、Ideation。
“発想”との意味合いです。
文字通り「着想」上位の人は、あれこれとアイディアを創出します。
そのアイディアというのは、「着想」が上位にはない人には思いつかないようなものであり、そのアイディアによりある意味革新的な視点を与えてくれるのです。
これは個人的に感じていることですが、「着想」上位の人は物事を抽象化して捉えることに長けているのだと思っています。
「着想」の人が創出するアイディアは、既に存在するもの同士を紐づけたものです。
ただし、「着想」上位でない人からするとなぜそれらが紐付くのかが理解できないことが多くあると思います。
それでも「着想」上位の人の頭の中ではそれらはしっかりとつながっているのです。
なぜそれが起こるかと言えば、それぞれを抽象化したレベルでつないでいるからだと思います。
例えば、コンピュータと電話機はそれぞれ中身も用途も異なるものです。
でも、技術の進歩によりそれぞれが“パーソナル端末”として進化してきました。
その文脈で捉えればその両者にはつながりが見えてきます。
私自身は「着想」が低いのでうまく説明できている自信はありませんが、何となくそういう感じなのかなぁと。
「着想」は、型にはまらない
「着想」上位の人には独創性があります。
独創性とは、独自の考え方で物事を生み出す能力のこと。
そして、独自性とは他にはない固有のもの。
すなわち、「着想」上位の人は“他と違う”ということに惹かれます。
それが物事を見る視点にも表れます。
他の人にはない視点で物事を見るということです。
実際にはいろんな人がいろんな物の見方をしているわけなので、自分の物の見方に制約があっては独自性は生まれようがありません。
その意味合いから「着想」上位の人の物の見方には制約のない幅広さがあります。
決して型にはまることなく様々な視点から物事を見ることで誰も思いつかなかったような発想に行き着く。
これも「着想」の特徴の一つです。
「着想」は、「調和性」を困らせる
「着想」における妨げになる部分を書いてみます。
「着想」上位の人の創出するアイディアは、必ずしも現実的であるわけではありません。
むしろ、現実的かどうかを置いておいて思考するからこそ豊かなアイディアが生まれるわけです。
しかしながら世の中的には現実的に、着実に物事を前に進ませる役割を持った人がいます。
その一つが「調和性」という資質を上位に持つ人です。
「調和性」の特徴の一部は超現実的であり、何でも真に受けることです。
なので特に「調和性」上位の人との会話に於いて「着想」上位の人が発するアイディアが相手の思考を意図せずして混乱させてしまうことがあります。
現実味のないアイディアを耳にすると「調和性」上位の人の頭の中ではこんな会話が始まります。
「えー、それって誰がやるの?」
「予算あるの?」
「実際問題どうやって実現するの?」
何かと真に受けやすい「調和性」上位の人は、アイディアが出た瞬間にそれは実現すべきものであると頭の中で勝手に思い込んでしまいます。
そして自動的にそれをどうやって実現するのかと思考が回り始めます。
一方で「着想」上位の人からするとアイディアはアイディアであり、それを実際に実現するかどうかは別問題ということもあります。
そういうところがお互い悪意なくすれ違いがちなのです。
ここは当然ながらどちらも悪くはないのですが、無駄にすれ違うのはもったいないですね。
なので、「着想」上位の人から出来ることがあるとすれば自分のアイディアを出すときにこんな風に前置きをすることだと思います。
「現実味があるかどうかは別なんだけど、ちょっと思いついたんで言ってみていいかな?」
「調和性」側からするとこう言ってもらえると心の準備ができるのでとても助かります。
面倒くさいとは思いますが、無用なすれ違いを減らすために意識してみてもよいと思います。
「着想」は、飽きる
「着想」上位の人が大切にしているのは“独創性”。
それゆえに他の人が思いつかないようなアイディアを創出できるのが強み。
一方、当然その裏返しも出てきます。
それは、独創性を求めるがあまり“普通”に満足できなくなること。
何を以て普通と呼ぶかは置いておいて、普通のやり方でやって普通の結果が出ても“面白くない”との感覚かもしれません。
実行力の資質が併せて上位にある場合であればそれでも成果を出すということにフォーカスし易いと思いますが、そうでないとより自分なりに“面白くやる”にフォーカスしがちかもしれません。
あとは上述したところともつながると思いますが、定型的な業務には面白さを感じず飽きてしまう感覚があるかもしれません。
こういう感覚的なものを無くすというのは無理な話しではあるので、環境としてそういうことが必要な場所を選ばないのが大事だと思います。
すなわち、ルーティン的な作業の多い場を選ばないということです。
もちろん事前にわかっていればわざわざそういう環境を自ら選ぶということはないと思いますが。
個人的には、ある面集中力のない人に「集中しなさい」というのはあまり機能しないなぁと思っています。
私自身が「適応性」的に飽きっぽいこともありそう思います。
なのでどちらかと言えば自分の思考に合う環境を選びとっていくことが大事だと思います。
もちろん、簡単なことではありませんが。
「着想」を磨く
何と言っても「着想」の素晴らしいところはその発想に制約のないところ。
幅広く多様な視点から物事を考え「こんなことができるんじゃないか」「あんなこともできるんじゃないか」と発想を広げます。
そして、膠着した状況を打破する他の人にとっては思いもよらないアイディアを提供してくれます。
それだけにそういった創造性が十分発揮できる環境に身を置くことが大事だと思います。
端的に言えば、そういった創造性を発揮することを要求される仕事に就くとかそういう場を求めていくことです。
そして、もしアイディアは浮かぶもののそれを現実的に実行し形にしていくことが苦手なのであれば実行力資質を持つ人との協業を目指しましょう。
他には、以前にも書きましたが「着想」という才能は複雑な物事も抽象化することで本質を捉えシンプルな理解につなげます。
そしてその本質の部分を他に応用できないかと考えます。
いわゆるアナロジー思考が自然と身についているのではないかと思います。
そして「着想」をより活かすために必要なのは新たな情報や知識のインプットだと思います。
アイディアとは無の状態から生まれるものではなく、既存の要素を新たに組み合わせたものだからです。
なので、組み合わせられる要素が増えれば増えるほど発想も広がりやすいと思います。
才能は磨き続けることで真の強みとして開発されます。
自分の才能をどんな場所でどんな環境を整え磨いていくのか。
そこにも豊かな発想を活かせると良いですね。
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