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ストレングスファインダーの資質「内省」を生産的に活かす

「内省」は、自分と対話する


「内省」は、文字通り戦略的思考力の資質であり、原語では Intellection となっています。

そのまま“思考”とかの意味ですね。

日本語の「内省」は、良くその資質を表わしているなぁと思います。

自分と向き合い、自分の思考、言動を省みる感覚

大事なのは、あくまで内側での自分との会話だということです。

ここが、「コミュニケーション」上位の人との違いですね。

「コミュニケーション」上位の人は、外側に一旦アウトプットし、それを再度自分にインプットすることで思考を整理します。

一方「内省」の場合は、あくまで自分との会話で思考を深めていきます。

「これってどういうことだろう?」

「これ、どうしようかなぁ?」

のように、自分で自分に問いを与え、それに答える形で思考を深めていきます。

最初の方では“省みる”とは書きましたが、思考の方向は必ずしも過去とは限らず、先々をどうしていくのかもじっくり自分との対話を通して考えていく感じです。

自分との対話を大切にしているからこそ、時々一人の世界に浸りたくなるのも「内省」の特徴です。

「内省」は、シミュレーションする


「内省」上位の人は、ある意味実行の前に思考がある感じだと思います。

特に「内省」上位で「コミュニケーション」が下位の人だと何かを問われたときすぐに答えられる感じではなく、一旦頭の中で考えをまとめたくなる感じだと思います。

だから会議などでいきなり当てられて発言を求められると慌ててしまい、しどろもどろになってしまうなんてこともあるかもしれません。

ギャラップのサイトでは“リハーサル”という言葉で表現されていますが、一旦頭の中でどう伝えるかをシミュレーションしてからでないと考えがまとまっていないように感じてしまい、気持ち悪い感じだと思います。

私の場合だと「分析思考」も上位なので、何をどういう順番で話すのかを頭の中でしっかりとシミュレーションしている感じです。

だから話す、伝えるという局面では、事前のシミュレーションがしっかり完了しているか否かで自分から見たパフォーマンスに大きな開きがあるように感じます。

ま、私の場合「最上志向」がどうしても厳しい見方をさせるし、実際は「適応性」なので自分からしたら低パフォーマンスでも周りからはそう見えないのかもしれませんが。

いずれにしても、話すということを含め何かを実行する前には考えがまとまっていないといけないという思考そのものが「内省」の特徴なのかもしれませんね。

「コミュニケーション」上位の人だとしゃべりながら考えがまとまっていく感覚もあると思うので、そういう部分は対称的なのかもしれません。

先日も、とある集まりで講評めいたことを要求される場面がありました。

そういう時も自分の出番が回ってくるまで頭の中はフル回転で何をどう話そうかと考え、シミュレーションしリハーサルしている感じでした。

だから、自分の番が終わるまであまり他のことが頭に入らない感じもあります(^_^;)。

いずれにしても「内省」上位の人が良いパフォーマンスをしようと思うならば、行動の前に思考の時間を十分に取ることが大事です。

会議のような場面でも「ちょっと考える時間をください」みたいに言えるといいですよね。

そして、周囲の人が「内省」上位の人に対し

「あとでこういうことを訊くから考えておいてね」

みたいに接してくれると「内省」上位の人にとってはありがたいと思います。

「内省」は、思考に没入する


「内省」上位だと、思考に集中するあまり一人の世界に没入してしまいがちです。

「内省」上位の人は、基本的に考えていない時間はないのですが、例えば会議とかでいろいろ議論しつつもその中で飛び交う一つの言葉が引っかかってしまいそ、れについて無意識に思考を深めていくうちに議論についていけなくなったりすることがあります。

対処方法とは書いたものの、これって正直止めようがないと思います(^_^;)。

勝手にスイッチが入ってしまう感じなので。

なので、出来ることがあるとしたら周囲の人にそうなりがちだということを知っておいてもらうということだと思います。

そして、その場から“幽体離脱”しているように見えたら肩を叩いてもらうとか。

そう言えば何十年も前新入社員研修の合宿でグループ討議の際に窓の外を見ながら考え事をしていたら「ぼーっとしてないでお前も考えろよ!」と同期に言われたことがあります。

「いやいや、今考えてるじゃん…」って感じでしたが…(^_^;)。

とにかく自分が思考の世界に没入しがちだということを自覚し、そういうことが起こっても(必ず起こるので)困らないような手を打っておくことが大事かと。

自分ではなかなか気づけない以上は他の人の手を借りるのが手っ取り早いかなぁ。

後は、「内省」の場合は、自分の頭の中で自分と対話しながら思考を深めていくだけに自分だけの世界で完結してしまいがちなところがあります。

ある意味常にセルフコーチングしている感覚でもあります。

それでも、所詮その思考の枠組みは自分が持っている知識、情報、価値観etc.で形作られています

すなわち、視点の幅広さという意味ではかなり制限されています。

なので、自分一人で考えてもなかなか答えが出ないならば他の人の視点を借りることが大事だと思います。

少なくとも自分の内々ではとことん深めて考えているだけにそれ以上の答えが他者との対話で見いだせるとはなかなか思えないかもしれませんが、きっとそんなことはないのです。

他者との対話は、深さ方向だけでなく思考の幅の広さを生み出します。

深さ方向にはいつでも行けるからこそ意識的に幅を広げる方向に行ってみることの価値があると思います。

「内省」は、悩む


「内省」の悩みって“悩む”ことそのものかも?!

そしてその方向は、過去を悩む(クヨクヨする)か、現在、未来に悩むかの二方向あると思います。

過去を振り返りクヨクヨするというのは他の資質にもよると思いますが、端的に言うと“後悔”というやつです。

基本的に“考えてしまう”のが「内省」なので「何であんなことしちゃったんだろう?」との問いが生まれると勝手にその方向で思考が回り始めます。

実際その方向に思考を深めていくのは不毛ですよね。

だって、そこに意味のある答えなどあるはずがないから…。

ここにどう対処するか?

個人的に思うのは無理に思考を止めようとしないことかな…と。

なぜかと言えば、止めようとしても止まらないのが「内省」の思考なので、クヨクヨを止めようとして止められない自分に対し「何で止められないんだろう」との問いが立ってしまい、クヨクヨが止まらない自分を責め始めるというさらに不毛なことが起こりかねないから。

だから、クヨクヨが始まったらそれを無理に止めようとするのではなく「あー、今クヨクヨしているなぁ」と、自分を客観的に眺める感覚でいるのが良いと思います。

クヨクヨし続けている時って客観的に自分を観ることが出来なくなっている状態だと思うのです。

なので、一旦自分が閉じこもっている壺から抜け出すことが必要だと思います。

もう一つの対処法があるとしたら問いの方向性を変えるということです。

「何で…」という原因を探す方向の問いには答えがないことが多いです。

仮にあったとしても、それがわかったところで過去には戻れない訳で、決して建設的ではないですよね?

なので、自分への問いかけを次のように変える方が良いかもしれません。

「今回の出来事から何が学べたのだろう?」

「ポジティブ」「学習欲」の人だと自然とそういう問いになっているかもしれませんね。

いずれにしても「内省」の場合は自分で自分に投げかけた問いにより思考を深めていきます。

なので「内省」のマネジメントで効果的なのは、問いの方向性や質を変えることだと思います。

思考そのものに疑問を持つ


「内省」上位の場合は、行動の前に“熟考”があることが多いと思います。

それだけに納得感を得てからの行動には迷いがなくなる感じもあると思います。

一方で、いつまでも自分の中で納得感を得られないと先に進めない感が出てしまい、行動のスタートを切るのが遅れてしまいがちかもしれません。

「慎重さ」が上位だと余計にその傾向が強くなりがちだと思います。

ここもやはり思考を深めて納得したいというところ、そして一人の世界に閉じこもりがちだということでの妨げになる部分だと思います。

その資質なりの役立つ面と、妨げになる面は必ず裏表の関係にあります。

深く考えられることの裏返しで考え過ぎてしまうことが行動の妨げにもなりかねないということです。

そしてここでの対処方法も前回書いたこととつながっていくと思います。

考え過ぎてしまうときのパターンって基本的には二通りあると思います。

情報不足か情報過多かのどちらかです。

ここへの対処は、やはり他の人の視点を借りることかなぁと思います。

自分に足りない視点や情報を補ってくれたり、逆に考える必要のないことはそう言ってもらえたりすると思うのです。

思考が煮詰まってしまい出口が見えなくなってしまったら他の人に話しを聴いてもらうのも大事だと思います。

もちろん、どんなアドバイスをもらったとしてもそれを自分なりに咀嚼して納得してから前に進むのが大事ですけどね。

それともう一つは問いを変えていくこと。

考え過ぎて行動の妨げになっているとき、そこにあるのはある種の“不安”だと思います。

そこで、こういう問いを自分に投げかけてあげると良いです。

「それって、本当に起こるかなぁ?」

「起こったとして何か困ったことが起こるだろうか?」

のように、自分が不安に思っていることに“疑問”を投げかけてみるのです。

思考が煮詰まっているときって無意識にそういう不安に思っていることが必ず起こる(起こっている)と思い込んでいたりします。

例えば人間関係で言えば「あの人は怒っているに違いない」と思い込んでしまっているとか。

そういうある種のネガティブな思考に囚われてしまったときは、その思考そのものに疑問をぶつけることが大事だと思います。

常に正解は、“そうかもしれないし、そうではないかもしれない”なのです。

すなわち、確認してみないことにはわからないというところにしか行き着きません。

そこに行ければ後は“確認してみる”という行動からスタートしていけばよいことになります。

もちろんそのこと自体が怖いことかもしれないけれど、壺の中でどれだけもがいていても抜け出せない以上はどこかで自ら這い出る必要はあるのかなぁと…。

思考そのものに疑問を持つ


とにもかくにも「内省」は自分の頭の中に自分だけの世界を構築しています。

「内省」を生産的に活かすには、その世界観をどう構築していくかを考えることだと思います。

そのためにはどんなふうに自分に語りかけてあげるかが大事だと思います。

疲れた時、優しく癒してくれるキャラ。

踏ん張りどころで力強く励ましてくれるキャラ。

悲しい時、共に寄り添ってくれるキャラ。

自分の中にいろんなキャラを持っておき、自分を客観視しながら場面、状況に応じて適切なキャラを登場させ問い(語りかけ)を変えていく

そうすることでより望ましい方向に思考が働きやすくなると思います。

もちろんそれが他者であればより効果的だと思います。

自分にとっては思いもよらない方向から問いを投げてくれる存在は、自分の頭の中の世界に広がりをもたらしてくれると思います。

コーチングという関わり方はまさにそんな感じです。

また、少し別の切り口でいくと、特に思考系が上位の中での「内省」の場合左脳的に思考を使い過ぎてしまうきらいがあるだけに、“感覚”を大切にする意識を持つことも大事かもしれませんね。

ただただ思考だけで納得しようとするのではなく、時には直感的に「どうすべきか…」ではなく「どうしたいか…」に従ってみる

そうすることで頭の中の世界も広がり、より豊かなものになるのではないかと思います。

うまく説明はできないけれど…。

思考に制約がない以上、どんな世界でも頭の中に自由に作り上げることができます

彩り豊かで幅広くそして奥深い自分だけの思考の世界を味わいましょう。



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