ネガティブな感情を大切に扱う
特に自分の場合は、「責任感®」や「自我®」が反応してネガティブな感情が湧き出ることが多くありました。
なんというか、いつも何かに対して苛ついている感じ。
今これを書きながらふと思いましたが、会社員時代で特にイライラ期にいた頃は、肩こりが酷かったり、胃がキリキリと痛くなったりと、今思えば結構なストレスを抱えていたんだなぁと思います。
もちろん今がストレスフリーな訳では決してありませんが、イライラ期にいた頃に比べればずいぶんと悪い方のストレスからは解放されてきたと思います。
それは、決してネガティブな感情を感じなくなったわけではなく、ましてやそれを抑え込んでいるわけでもありません。
むしろ、その自分のネガティブな感情をしっかりと感じてあげて、それを否定せずに受け止めてあげる感覚でもあります。
ポジティブな感情も、ネガティブな感情も、人間であり続ける限りは両方湧き出るものだし、両方大切なものです。
ポジティブな感情だけ欲しいと思ってもそれは叶わないし、ポジティブな感情だけ大切に扱い、ネガティブな感情を見ないことにするのは決して健全ではありません。
ネガティブな感情も、それを大切なものとして一旦は十分感じきってみる。
そして、目の前の出来事に対し自分がなぜそう反応するのかを考えてみる。
そこにはきっと自分の資質なりの反応があります。
例えば私の場合は、自分が一所懸命になって提供したものに対しケチをつけられると「責任感®」x「自我®」が激しく反応し、怒りに近い感情が湧きます。
でも、自分の何がそこに反応していくかをちゃんと見ていくと、こんなことに気づきます。
「自分が”ちゃんと”やったこと(やった積もりのこと)を否定されて(否定されたように感じて)寂しかったんだなぁ」みたいに。
そう、怒りの感情って実は本当の感情ではなくて、その下に寂しさとか、悲しさとか、むなしさとかの本当の感情が隠れていることが多いのです。
ネガティブな感情をむしろ大切に扱い、ちゃんと向き合うことの意味はここにあります。
「自分は悲しかったんだなぁ」
ということに気づければ、怒りを相手にぶつけるという反応をする必要がないことにも気づけます。
寂しかった、悲しかった、そんな自分の本当の感情に気づくことができれば、そう感じてしまっている自分を自分で労り、慰めることもできます。
「あんなこと言われたら、悲しくなるよねぇ」
みたいに。
自分の感情を否定せずに受け止めることで自分をなだめ落ち着かせる。
そうやって少し冷静になれると、今度はこういう問いが出てきます。
「相手は自分を怒らせたり不愉快にさせたいと思ってこういうことを言った(した)のだろうか?」
相手の意図がどうあれ、相手の言動に対し自分の思考がそう感じさせたというのが客観的に見た事実。
こうやって自分の思考が相手の言動に反応してネガティブな感情を引き出していることに気づければ、そのネガティブな感情にも冷静に対処できるように、すなわち的確にマネジメントできるようになります。
そしてそのためには、自分の思考のクセをストレングスファインダー®で読み解くことがとても効果的です。
でもそれってやっぱり一人では難しいこと。
特に感情がそこに関わると自己の客観視は途端に難しくなります。
クライアントに起こっていること、そこにあるメカニズムを文字通り客観的に見てフィードバックできるコーチという存在の価値はそこにあります。