先日は、新入社員向けのストレングスファインダー®(クリフトンストレングス®)研修に関わりました。
入社から間もないこの時期、慣れない環境の中で、まだ自分をどう出せばいいのか探っている方も多くいます。そんなときに、自分の資質と向き合う時間を持つことで、「なぜ自分はこう感じるのか」「どうすればもっと自然に動けるのか」といった、自分自身への理解が深まっていきます。それは、これからの人間関係や働き方において、大きなヒントになるのだと改めて感じました。
あるワークの中で、参加者同士が資質の違いをもとに対話していた場面がありました。「そういう考え方だったんですね」という言葉が交わされた瞬間、場の空気がふっとやわらかくなりました。資質の違いを知ることで、「通じない」「わかりあえない」と感じていたことの背景が見えてくるのです。
4月から新しい職場や環境に身を置いている方も多いと思います。とくに新卒で入社された方にとっては、生活のリズムも、人との関わり方も、これまでとはまったく異なるものになっているかもしれません。
学生時代には、率直なやりとりや活発な議論が自然にできていたのに、社会人になってからは自分の発言のあとに妙な間が生まれたり、反応が鈍かったり。そんな風に「何かが違う」と感じる場面に戸惑っている方も少なくないはずです。
とくに「影響力」系の資質が上位にある方にとっては、自分らしく表現できない環境に強いストレスを感じやすくなります。でも、そこで「自分が出しゃばりすぎたのかも」と思って、無理に自分を抑え込んでしまうのは本当にもったいないことです。自分の中にあるエネルギーにふたをし続けると、気づかないうちに心のガソリンが減ってしまいます。
大切なのは、「なぜ通じないのか」を丁寧に見つめることです。自分のことを深く理解すると同時に、目の前にいる他者がどんな価値観を持ち、どんなスタイルで関わろうとしているのかを知っていく。そうすることで、関係が噛み合わない理由が見えてくるだけでなく、互いを活かし合う道も見えてきます。
たとえば、「社交性」が上位の人が、初対面でも明るくどんどん距離を縮めていこうとすると、「親密性」が上位の人は戸惑うかもしれません。なかなか反応が返ってこなかったり、距離が縮まらないように感じたりすることもあります。でもそれは、相手が人間関係を少しずつ、丁寧に育てていきたいタイプだから。決してあなたを拒んでいるわけではないのです。
だからこそ、最初から距離を詰めようとせず、共通の話題やちょっとしたやりとりを少しずつ重ねていくことで、信頼の土台ができていきます。一方で、親密性の人にとっても、社交性の人が自分から声をかけてくれる存在であることは、とてもありがたいものです。自分から話しかけるのには少し勇気がいる。だからこそ、最初の一言で会話の扉を開いてくれる人の存在は、安心できるきっかけになります。
このように、
資質の違いがぶつかっているように見える場面にこそ、実は補い合い、高め合うヒントが隠れているものです。うまくいかないからといって、自分の強みを押し殺すのではなく、「どうすれば自分の強みを活かしながら、相手と調和して関われるか」を考えてみてください。
違いに気づくことは、関係をあきらめる理由ではなく、関係を育てていくためのスタート地点になります。自分の資質と、目の前にいる誰かの資質が出会うところに、まだ知らない関係の可能性が眠っているかもしれません。
株式会社ハート・ラボ・ジャパンでは、クリフトンストレングス®(ストレングスファインダー®)を活用した各種研修を提供しております。詳細は
こちらよりお問い合わせください。
上記はギャラップに承認されたものではなく、ギャラップの認可も推薦も受けていません。クリフトンストレングス®(ストレングスファインダー®)に関する意見、見解、解釈は、株式会社ハート・ラボ・ジャパン代表 知識茂雄だけの考えです。
ストレングスファインダー®徹底活用ガイド

簡単なアンケート(選択式)にお答えいただき、メールアドレスをご登録いただくと上のストレングスファインダー®徹底活用ガイドをプレゼントいたします。お申し込みは、上の画像をクリックしてください。