先日はストレングスファインダー®の結果を使ったプロファイリングセッション(資質の組み合わせを読み解くセッション)を実施しました。昨日も5名の少人数講座でプロファイリングをお伝えしましたが、改めて「資質の組み合わせで自分を理解すること」がいかに大切かを実感しています。
ストレングスファインダー(現クリフトンストレングス®)を本当の意味で活用するには、診断結果を知るだけでは不十分です。普段の自分の行動がどんな資質の組み合わせから生まれているのか、そのメカニズムまで理解することが必要なのです。
今回は、プロファイリングが生み出す深い自己理解と、そのメリットについてお話しします。
プロファイリングって何?資質は組み合わせで本当の意味が見えてくる
ストレングスファインダーには34の資質(才能の固まり)がありますが、実はその並び順や組み合わせこそが、あなただけの思考・感情・行動パターンを表しています。
つまり、誰もが自分だけのユニークな才能の配列を持っているということです。
資質は1つ1つ単独で働くわけではありません。お互いに影響し合って表に現れます。青と赤の絵の具を混ぜると紫になるように、同じ資質でも一緒になる相手によって違った色合いを見せるのです。
「当たり前」の中に隠れている強みに気づこう
私たちには「自分にとって当たり前」の行動パターンがあります。多くの場合、それは資質が自然に働いている結果なのですが、当たり前すぎて強みだと気づけないことがあります。これってもったいないですよね。
私自身も「アレンジ」「適応性」の臨機応変さを、以前は弱みだと思っていました。行き当たりばったりで計画性がない、そんな風に見えてしまっていたのです。
ところが、あるトラブル対応をしたとき、別のストレングスコーチから「それは『アレンジ』『適応性』から来る柔軟性という強みですよ」とフィードバックをもらいました。その瞬間、世界の見え方が変わったのです。自分では弱点だと思っていた部分が、一瞬で強みに裏返る体験でした。
こうして自分の強みに気づくことは、自己肯定感を高めてくれます。自分の"色"を受け入れて、無い物ねだりではなく「今ある資質をどう活かすか」という考え方に変わるからです。プロファイリングは、そんな気づきを得る大きなきっかけになります。
"弱み"の正体を知って、前向きに対処する
一見マイナスに見える行動も、実は資質の表れであることが多いのです。まだ未成熟な形で出ているだけで、見方を変えれば成長のチャンスです。
プロファイリングを通じて「これは自分のどの資質が影響しているんだろう?」が言葉で表せるようになると、単に避けるのではなく「どの強みで補えるか」を考えられるようになります。
弱みを現実的に認めつつ、強みでマネジメントする視点が身につくと、対処方法がより具体的になります。私の場合も、場当たり的に見える行動を「適応性の柔軟さ」と捉え直せてからは、必要に応じて計画性の高い人の力を借りたり、事前に選択肢を複数用意しておいたりと、実際の行動に落とし込めるようになりました。
自己嫌悪ではなく、強みベースで自分を整えるモードに切り替わるのです。
資質の違いを理解して、人間関係のすれ違いを減らす
プロファイリングは人間関係にも効果を発揮します。自分にとって自然な行動が、他の人にとっては自然じゃないことってありますよね。その背景には、資質から生まれる思考・行動パターンの違いがあります。そこを言葉にして共有できると、イライラが和らぎます。
例えば、十分に背景を理解してから動きたい「コンテクスト(文脈)」が高い人と、思い立ったらすぐ行動に移したい人では、仕事の進め方が噛み合いにくいことがあります。
お互いが自分と相手の資質の違いを理解して、事前の情報整理にかける時間や意思決定のタイミングを話し合っておくことで、衝突を避けられます。むしろ補い合う関係が生まれて、チーム全体の力が高まることも珍しくありません。
資質の違いを知ることは、役割分担や連携の仕方を考える上でも直接役立ちます。
プロファイリングで得られる4つの効果
プロファイリングを受けることで得られる主なメリットをまとめてみます。
まとめ
診断結果を「知って終わり」にせず、プロファイリングを通じて「強みを活かす」段階まで進むこと。これこそがストレングスファインダーを本当の意味で活用する鍵です。
あなたらしい資質のハーモニーが生み出す可能性を、日常の中でしっかりと輝かせるために、ぜひプロファイリングを体験してみてください。きっと、今まで見えていなかった新たな発見と「なるほど!」の瞬間に出会えるはずです。