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診断結果を「知って終わり」にしない!資質の組み合わせで深める自己理解

先日はストレングスファインダー®の結果を使ったプロファイリングセッション(資質の組み合わせを読み解くセッション)を実施しました。昨日も5名の少人数講座でプロファイリングをお伝えしましたが、改めて「資質の組み合わせで自分を理解すること」がいかに大切かを実感しています。

ストレングスファインダー(現クリフトンストレングス®)を本当の意味で活用するには、診断結果を知るだけでは不十分です。普段の自分の行動がどんな資質の組み合わせから生まれているのか、そのメカニズムまで理解することが必要なのです。

今回は、プロファイリングが生み出す深い自己理解と、そのメリットについてお話しします。

プロファイリングって何?資質は組み合わせで本当の意味が見えてくる

ストレングスファインダーには34の資質(才能の固まり)がありますが、実はその並び順や組み合わせこそが、あなただけの思考・感情・行動パターンを表しています。

上位の資質(例えばトップ10)の順列としての組み合わせパターンは、なんと400兆通りを超えます。全34資質の順番まで含めると、まさに天文学的な数になるのです。上位5資質だけでも、順序も含めて完全に一致する確率は約3,339万分の1とされていて、他の人と同じ並びになることはほぼありません。

つまり、誰もが自分だけのユニークな才能の配列を持っているということです。

資質は1つ1つ単独で働くわけではありません。お互いに影響し合って表に現れます。青と赤の絵の具を混ぜると紫になるように、同じ資質でも一緒になる相手によって違った色合いを見せるのです。

だからこそ「資質の組み合わせ」という視点が欠かせません。上位の主要資質だけでなく下位の資質にも注目し、全体像として自分のパターンをつかむことで、初めて「自分という人間の取扱説明書」が完成します。

「当たり前」の中に隠れている強みに気づこう

私たちには「自分にとって当たり前」の行動パターンがあります。多くの場合、それは資質が自然に働いている結果なのですが、当たり前すぎて強みだと気づけないことがあります。これってもったいないですよね。

私自身も「アレンジ」「適応性」の臨機応変さを、以前は弱みだと思っていました。行き当たりばったりで計画性がない、そんな風に見えてしまっていたのです。

ところが、あるトラブル対応をしたとき、別のストレングスコーチから「それは『アレンジ』『適応性』から来る柔軟性という強みですよ」とフィードバックをもらいました。その瞬間、世界の見え方が変わったのです。自分では弱点だと思っていた部分が、一瞬で強みに裏返る体験でした。

こうして自分の強みに気づくことは、自己肯定感を高めてくれます。自分の"色"を受け入れて、無い物ねだりではなく「今ある資質をどう活かすか」という考え方に変わるからです。プロファイリングは、そんな気づきを得る大きなきっかけになります。

"弱み"の正体を知って、前向きに対処する

一見マイナスに見える行動も、実は資質の表れであることが多いのです。まだ未成熟な形で出ているだけで、見方を変えれば成長のチャンスです。

プロファイリングを通じて「これは自分のどの資質が影響しているんだろう?」が言葉で表せるようになると、単に避けるのではなく「どの強みで補えるか」を考えられるようになります。

弱みを現実的に認めつつ、強みでマネジメントする視点が身につくと、対処方法がより具体的になります。私の場合も、場当たり的に見える行動を「適応性の柔軟さ」と捉え直せてからは、必要に応じて計画性の高い人の力を借りたり、事前に選択肢を複数用意しておいたりと、実際の行動に落とし込めるようになりました。

自己嫌悪ではなく、強みベースで自分を整えるモードに切り替わるのです。

資質の違いを理解して、人間関係のすれ違いを減らす

プロファイリングは人間関係にも効果を発揮します。自分にとって自然な行動が、他の人にとっては自然じゃないことってありますよね。その背景には、資質から生まれる思考・行動パターンの違いがあります。そこを言葉にして共有できると、イライラが和らぎます。

例えば、十分に背景を理解してから動きたい「コンテクスト(文脈)」が高い人と、思い立ったらすぐ行動に移したい人では、仕事の進め方が噛み合いにくいことがあります。

お互いが自分と相手の資質の違いを理解して、事前の情報整理にかける時間や意思決定のタイミングを話し合っておくことで、衝突を避けられます。むしろ補い合う関係が生まれて、チーム全体の力が高まることも珍しくありません。

資質の違いを知ることは、役割分担や連携の仕方を考える上でも直接役立ちます。

プロファイリングで得られる4つの効果

プロファイリングを受けることで得られる主なメリットをまとめてみます。

1. 自分の強みを再発見し、自己肯定感が高まる
当たり前すぎて見落としていた才能を、言葉で表された強みとして認識できるようになります。
2. 自分だけのパターンを理解し、行動を主体的に改善できる
なぜそう考え、そう行動するのかのメカニズムが分かるため、意思決定や環境づくりに活かせます。
3. "弱み"を資質の裏表として捉え、強みで補える
落ち込むのではなく、具体的なマネジメント方法に置き換えられます。
4. 他者との違いを前向きに捉え、関係性の摩擦を減らせる
相互理解が進んで、補い合うパートナーシップを築きやすくなります。

まとめ

診断結果を「知って終わり」にせず、プロファイリングを通じて「強みを活かす」段階まで進むこと。これこそがストレングスファインダーを本当の意味で活用する鍵です。

あなたらしい資質のハーモニーが生み出す可能性を、日常の中でしっかりと輝かせるために、ぜひプロファイリングを体験してみてください。きっと、今まで見えていなかった新たな発見と「なるほど!」の瞬間に出会えるはずです。