「包含」は、人を区別しない
「包含」は人間関係構築力の資質であり、その原語は Includer 。
Include=含めるですので、“含める人”的なニュアンスです。
日本語的に包み込むの“包”の字が入っていることがイメージ的に合致するなぁと思います。
どんな人でも輪の中に入れて包み込んでいくようなイメージです。
“包容力”があるということでもあると思います。
「包含」という資質の本質は、人を区別しないということです。
「包含」上位の人は、理屈抜きに人は皆同じように価値のある存在だと感じています。
ゆえに、人種、性別、国籍障害の有無などで人を区別することはないし、そのことに意味を見出しません。
だからこそ、輪の中に入っていない人に対し、自分も輪の中にいる価値のある存在だと感じさせるためにそこに引き入れようとするのです。
もちろん無意識でのことです。
どんな人に対しても安心して共にいられる居場所を与えられるのが「包含」という資質です。
「包含」は、人と人とをつなぐハブとなる
「包含」を上位に持つ人は、自分以外の人をある意味皆仲間だと認識しています。
そういう意味で特に「社交性」を併せ持っている人だと、身の回りにたくさんの仲間がいることになります。
「包含」上位の人の成果の出し方には、身の回りの人を仲間に引き入れ巻き込みながら事を為すというところに特徴があります。
それがどんな効果をもたらすかと言えば、チームに多様性をもたらすということです。
「個別化」が上位にない限りは「包含」上位の人が敢えて“多様性”を意識することはないと思います。
それでも何かの基準で人を区別することがないというその特性から、結果的に多様な人が仲間として存在していることになります。
多種多様な才能を持つ人々に役割と居場所を与えつつまとめていけるのが「包含」の才能です。
そして「包含」上位の人は、ある種の情報通であることが多いのも特徴です。
なぜそうなるかと言えば「包含」上位の人は必然的に多くの人たちとつながりを持っています。
そして、ひとたびつながりを持つとその人たちが離れていかないように何かとケアをしていくと思います。
結果的にそこにはコミュニケーションが生まれます。
「包含」上位の人はそういう特徴が活かされ、人と人、あるいは人と情報とをつなぐハブのような存在であると言えます。
「包含」は、一匹狼を認めない
「包含」における妨げになる部分を書いてみます。
「包含」を端的に表現すると、仲間はずれを作らない資質だと言えます。
それゆえに無意識でいると何をやるにしても身の回りにいる全員を巻き込もうとしてしまいます。
ここは、皆で一緒にやりたいと言うよりは、自分たちの輪から外れる人を作りたくないとの感覚になると思いますが、いずれにしてもそこに10人いたら10人全員が一つの輪の中にいることを求めてしまいます。
一方、その人が上位に持つ資質によってはある程度任されて一人でやる方が成果が出しやすい人もいます。
そういう人たちにまで常に輪の中にあり共にいることを求めてしまうのは得策ではありません。
この部分は、「包含」という資質が必ずしも多様性に重きを置いているわけではないことを示唆しています。
「包含」の場合はむしろ“同質性”の方がベースにあるように思います。
それゆえに輪の中から外れている人を
「居場所をなくして寂しい思いをしているに違いない」
と思い込んでしまうのかもしれません。
いずれにしても人の感じ方は自分が思う以上に多様です。
その点を鑑みて、輪から外れている人に対し自ら望んでそうしているのか、それとも意図せずしてそうなっていて寂しい思いをしているのか、その点を確認した上で輪の中に引き入れるかどうかを判断していくことが大事だと思います。
船頭多くして船山に上る
引き続き「包含」における妨げになる部分です。
一つには、他者との距離感というか、親密度に重きを置くか否かの問題です。
例えば「親密性」上位の人は一人ひとりと親密な関係性を持とうとします。
もちろん、その価値があると思える人に対しては…です。
なので例えば誰かと食事に行く際にも可能であれば自分のよく知っている人(たち)と少人数で行くことを好みます。
一方「包含」上位の人は、自分と一緒に行きたいと言う人がいたら断らないと思いますし、ひょっとしたら自らいろんな人を誘うことすらあるかもしれません。
そういうところが結果的に特に「親密性」上位の人には心地良くない場を作り出してしまうことにもつながりかねません。
もちろん全く悪気はない訳ですが、意図せずしてそうなってしまうことがあり得ます。
なのでここもそういうところが自分にはあることを自覚し、誰かに誘われて食事や飲み会に行く時は他に誘いたい人がいたら誘っても構わないかを事前に確認すると良いと思います。
誰かが聞きつけてきて「一緒に行きたい」と言われると断るのがとても忍びなくなるとは思いますが、そこは我慢ですね。
そして別の側面としては、チームとして動く際多くの人を仲間に引き入れてしまうことでの弊害も起こり得るというのもあります。
それは、関わる人が多すぎることにより効率性が失われることがあり得るということ。
多くの才能が集まるというメリットも当然ありますが、多ければ良いということでもないですよね。
方針やモチベーションの温度差もあるかもしれません。
場合によっては「船頭多くして船山に上る」なんてことにもなりかねません。
ここはどこに重きをおくかの問題だと思います。
全員に居場所を与えることを優先するのか、それとも効率的に成果を出すことを優先するのかの問題です。
やはりここでも自分の特性に自覚を持ち、自分を客観視しながら状況に応じて自分自身をマネジメントしていくこれしかないと思います。
「包含」は、居場所と安心感を与える
「包含」の本質は、人を区別しないこと。
どんな人であってもありのままをまるっと受け入れる包容力があります。
どんな人であっても同じように価値のある存在であると無意識に、当たり前に感じています。
そういう人に接したときに他の人はどう感じるでしょうか?
きっと無条件に受け入れられていると感じるでしょう。
言い換えると、その人のそばにいれば自分の居場所があると感じられるのではないでしょうか。
それこそが「包含」上位の人の持つ強みだと思います。
実際に「包含」を上位に持つ経営者、上司のいる企業、職場は離職率が低いと言われています。
自分の能力をあてにされていると感じることはもちろん大事だけれど、それ以前に何が出来る、出来ないに関係なく、ただいるだけで価値がある存在だと認めてもらうことがどれだけの安心感につながるでしょう。
「包含」上位の人はその無条件の包容力により、人に居場所を与え安心感を与えられる存在なのだと思います。
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