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【開催レポ】「強みを磨く」と「マイナスを埋める」。最上志向と回復志向、それぞれの視点

【開催レポ】「強みを磨く」と「マイナスを埋める」。最上志向と回復志向、それぞれの視点

2025.12.12 | セミナーレポート

昨夜は、新シリーズ「ストレングスファインダー®資質ナビゲーション講座」の記念すべき初回を開催しました。

この講座は、毎回異なる二つの資質をピックアップし、それらを並べて見ることで「成果の出し方」「人との関わり方」「判断(選択)の基準」という3つの切り口から、それぞれの資質への理解を深めていく場です。

初回のテーマは、統計的に見ても同時に上位に出現する比率が低いと言われる「最上志向」「回復志向」でした。

この二つは、どちらも「現状よりも良くしたい」という改善へのエネルギーを持っています。しかし、その「動機(エンジン)」や「見ている景色」には、非常に興味深い違いがあることが、昨夜のディスカッションで明らかになりました。

最上志向:自分のリソースを「投資」する感覚

最上志向を上位に持つ方々の発言で共通していたのは、「自分の時間や労力を、いかに効率よく価値あるものに変えるか」という、投資家のような視点でした。

成果の出し方において、彼らは「苦手なこと」に時間を使うことに葛藤を感じます。それは単なる好き嫌いではなく、「そこに時間を投じても得られる成果(リターン)が少ない」と本能的に感じ取っているからです。だからこそ、自分の「得意」や「好き」に一点集中する。これが彼らが最も輝くスタイルです。

また、判断基準の話では「買い物」の例が盛り上がりました。「安物買いの銭失い」を避け、高くても「最高のもの」「長く使えるもの」を選びます。中途半端なもので妥協するくらいなら、納得いくまで比較検討し、ベストな一品を選び抜く。そこには「質へのこだわり」が強く表れていました。

回復志向:平穏を守るための「危機察知」

一方で、回復志向の方々の語る世界観は、また異なる魅力がありました。

特に印象的だったのは、「決してトラブル探しが楽しいわけではない」という本音です。「あそこに穴(問題)がある、ここも放っておくと大変なことになる」と、不備やリスクが自然と「見えてしまう」のです。そして、それを見過ごすことができない責任感から、一つひとつ丁寧に穴を埋めにいく。

最上志向が「一点を尖らせる」視点を持つのに対し、回復志向は「全体を広く見渡し、気になるところをケアする」という視点を持っています。この「視野の広さ」こそが、チームの危機を未然に防ぎ、組織の土台を支えているのだと、昨夜の議論で改めて気付かされました。

また、判断基準においても「解決」が鍵になります。
「この便利グッズがあれば、あの悩みが解消する」「インクが切れる前に買っておかないと」といったように、彼らの選択はその多くが「本来あるべき状態を取り戻す(守る)」ための解決策として行われています。

褒められたいか、具体的でありたいか

両者の特徴の違いが色濃く出たのが、「フィードバックの受け取り方」でした。

最上志向の人は、自分の強みや可能性を指摘されると「そこを伸ばせばいいんだ」とエネルギーが湧きます。しかし、回復志向の人は、漠然と褒められるよりも「ここが課題だから、こう直して」と具体的に改善点を指摘されることに納得感を覚えるという声がありました。

「どこを直せば元の良い状態に戻るのか」が明確になることが、回復志向の人にとっては動きやすさに繋がるのです。これは、上司部下のコミュニケーションにおいて、相手に合わせた言葉選びがいかに大切かを示しています。

まとめ

「80点を120点にしたい最上志向」と、「マイナス20点をゼロに戻したい回復志向」。

アプローチは異なりますが、この二人が互いの視点を尊重し合えば、リスクをケアしながら最高の結果を目指す、素晴らしい補完関係を築けるはずです。

このように、本講座では表面的なキーワードの解説にとどまらず、参加者の生の実感から「資質のリアル」を紐解いていきます。

【講座へのご参加について】
本講座は、シリーズ途中からでも、いつでも参加お申込みが可能です。
以降の回を含めた一括受講も可能ですし、気になる資質の回だけ単発でご参加いただくことも歓迎しております。
自分の資質を活かしたい方、自分と違うタイプのあの上司や部下を理解したい方、ぜひご一緒しましょう。

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