ブログ

ストレングスファインダー®の資質と意見集約の難しさ

前回の記事メルマガでのやり取りの続きとして、「共感性」「個別化」を持っている方から、多様な意見がある中で意見集約するのを難しく感じるとのご意見をいただきました。

これについても、いくつかご意見を頂いたので紹介しつつ、私が思うことを書いてみます。

なぜ意見集約が難しいのか?


ここでは、「共感性」「個別化」「調和性」を取り上げてみます。

いずれも「人間関係構築力の資質」です。

まずは、「共感性」上位の人は、相手の感情を損ねないようにとの配慮に長けています。

それゆえに、それぞれの人が意見を出してくれたその背景にある思いに共感してしまったり、ある人の意見が結果的に最終の結論に反映されなかった時に、その人が感じるであろう感情を想像してしまい、一つの方向性に集約していくのが難しく感じるかもしれません。

「個別化」上位の人にとっては多様な意見があってあたり前であり、一人ひとりが持つ意見が異なっているのもあたり前であり、その意味で一つの方向に集約していくことそのものを難しく感じるかもしれません。

「調和性」上位の人であれば、様々な意見がある中でそれぞれに対してそれなりに納得してしまい、また一つの方向に集約していくことで 却ってその場での対立を招くのではないかとの恐れから、意見集約を難しく感じるかもしれません。

自分の資質なりに無意識に大切にしているものが、こんな形で出てきたりするんですよね。

ここでもまず必要なのは客観視


どんな場合であっても、自分の持つ資質ゆえにうまくいかないことがあれば、まずは資質を通して自分の思考パターンを知り、それを自覚し、自分を客観視することが必要です。

この種の悩みの多くの場合の原因は、自分の思考パターンを世の中全体に当てはめようとしてしまうことです。

「他の人も、こう思うに違いない。」

その思い込みが、いろんなことを決断することを難しくしてしまいます。

だから、まず自分の資質による自分だけの傾向性を知って、それが世の中全般としてはいかに“特殊”な思考パターンなのかに気づく必要があります。

他人は、自分が思うほどには感情が触れないし、感情にフォーカスしない

他人は、自分が思うほどには個の違いを大切にする訳ではないし、むしろ同質性を求める人もいる

他人は、自分が思うほど合意を求めないし、対立することを恐れない

こんな“事実”に気がつくと、少しは楽になるのではないでしょうか?

自分の弱みを自覚して工夫する


上述のように、自分の思考パターンがむしろ特殊だということに気づけたとしても、そこからただちに自分の資質にはない振る舞いをあたり前にできるようには、残念ながらなりません。

また、なる必要もないと思います。

違う自分になるということは、それまでの自分なりの強みも同時に失うことになるのですから。

だから、苦手は苦手なりに、工夫をしていけば良いと思います。

例えば、今回ご意見を頂いた方からは、「誰の意見なのかをわからないようにする。」というご意見をいただきました。

これは、意見そのものと“人”を切り離すことで、“ヒト”にフォーカスせず“コト”にフォーカスできるからという趣旨だと受け取りました。

他の方からも、同様な趣旨で具体的な方法として「意見は付箋紙に書き出してもらう。」というのもありました。

なるほど、この方法だと明確に意見と人とを切り離せますね!

他にも「自分で決めようとしない。」というのもありました。

たしかに、特にリーダー的役割を担っていると、ついつい「自分で決めなくちゃ!」のスイッチが入ってしまい、苦しくなりますね。

私の場合は、「責任感」上位で、その傾向が強く出ていた気がします。

そして、前述の意見をくださった方からは、「グループで検討させる中で、参加者の表情を見て『このあたりが落とし所かな』と感じ取っていいた気がする。」とのことでした。

これも“なるほど”で、自分を苦しめている資質をむしろうまく使っている好例ですね!

自分の資質をうまく使うという意味では、私の場合は何かと自分を苦しめることも多い「責任感」を、時にうまく使っていたような気がします。

特に管理職時代は、どっち付かずで決められない自分に「決めるのがお前の役目!」と「責任感」で喝を入れていました。(笑)

いかがでしょう?

自分の苦手なことは、苦手としてあきらめて、あきらめるからこそどうそこを補うかを考えていく方が前向きで建設的だと思うのです。

そして、今回ご意見を頂いた方のメッセージは、こんな言葉で結ばれていました。

「書いていることを多少できるようになるまで、苦しい思いもしましたが、苦しい思いは成長のプロセスだと思うので、チャレンジして欲しいです。」

愛あるコメントですね。

ここで言われているチャレンジは、苦手なことを頑張ってできるようになろうという“無駄な”努力ではなく、出来ない自分を受け入れるというある意味一番難しいことにチャレンジすることでもあるなぁと、勝手に思いました。

自分に出来ないことがあることを受け入れてこそ、そこにどう対処していこうかと顔を上げ、前を向けるのだと思います。



文責 ギャラップ社認定ストレングスコーチ 知識茂雄